テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『イ・サン』では6月30日の第33話でとても大きな変化があった。それは、ソン・ソンヨン(ハン・ジミン)が遠い清国に絵の修業で旅立ってしまったことだ。
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出かける前にソンヨンはイ・サンに会ったのだが、清国に行くことは言い出せなかった。イ・サンがとても心配することを案じたのである。結局、パク・テス(イ・ジョンス)から預かった手紙によってソンヨンの気持ちを知ったイ・サンは、本当に複雑な気持ちだった。
彼の母親である恵嬪(ヘビン/キョン・ミリが演じている)が、あえてソンヨンを清国に行かせたからだ。それは彼女とイ・サンを会わせたくないという気持ちの表れだった。
このように母親によって愛する仲を裂かれてしまったイ・サン。彼はソンヨンと遠く離れたことで、さらに愛する気持ちが深まったことだろう。
そんな二人の心情を一番理解できるのがテスだ。彼は常にイ・サンの身辺をしっかり警護し、そしてソンヨンの将来を心配している。
彼も実はソンヨンに思いを寄せている。しかし、ソンヨンがイ・サンを愛していることをよく知っているので、自分の気持ちをソンヨンに伝えることができない。
このように三者三様の思いを持ったイ・サンとソンヨンとテス。三人は10歳の時からの友人同士である。特にイ・サンは他に友達がいない境遇の中で、ソンヨンとテスに対して強い友愛の気持ちを持っている。彼にしてみれば、孤独を癒してくれる相手はソンヨンとテスしかいない。それだけに、さらに二人を頼ってしまうのだ。
『イ・サン』というドラマは王宮内の権力闘争を重点的に描いているのだが、その中でもイ・サン、ソンヨン、テスという三人の友愛と愛情を抒情的に描いている。その点では本当に心温まる時代劇である。その中でソンヨンを演じるハン・ジミンとテスを演じるイ・ジョンスが素晴らしい演技を披露している。
これから物語が進むにつれて、ハン・ジミンとイ・ジョンスの存在感が光り輝いていくことだろう。
文=大地 康
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