【『愛と、利と』の心地よい終焉】ユ・ヨンソクに掛けてあげたい慰労の言葉とは?

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全16話で韓国JTBCが放送した『愛と、利と』が、2月9日の第16話で終了した。日本でもNetflixで同時配信されたので、ほぼリアルタイムで見た人も多かったことだろう。

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このドラマの原題は『愛の理解』。人を愛するということには、様々な逡巡(しゅんじゅん/決断できないでためらうこと)があるのをまざまざと見せてくれたドラマだった。

主人公はユ・ヨンソクが扮するKCU銀行係長のハ・サンスと、同じ銀行で窓口係を務めるアン・スヨン(ムン・ガヨン)だ。

2人はデートの約束をしたが、銀行でのトラブルでハ・サンスが大幅に待ち合わせ時間に遅れ、結局はお互いに会えなかった。

この出来事がきっかけで2人の歯車が合わなくなり、特にアン・スヨンがハ・サンスを無視するに至った。

(画像=SLL)

パステル調の印象絵画のようなドラマ

同時に、2人の身辺にも変化があった。アン・スヨンは銀行で守衛をしているチョン・ジョンヒョン(チョン・ガラム)と同棲するようになり、ハ・サンスも大学の後輩で同じ支店に赴任してきたパク・ミギョン(クム・セロク)と付き合うようになった。

以上の4人がメインキャストであり、「価値観が違う若者たちが男女の恋愛感情をどう表わしていくのか」という展開をドラマは急がず時に深く見せてくれた。

物語の節目に制作側が視聴者に問いかけたのは、「もし違う選択をしていればその後の付き合いが変わったのか」ということ。連綿と続くエピソードも予定調和にならず割と意表を突くものが多かった。その際に道化師のような役割を務めたのが、ハ・サンスの大学時代の同級生で銀行でも同僚だったソ・ギョンピル(ムン・テユ)だ。

彼がパク・ミギョンの元カレであったりアン・スヨンと一夜を共にするふりをしたり……。それが定石を崩す変数になっていくが、それ以上にアン・スヨンの不可解な行動がドラマの後半に不安定な要素をもたらして、ハ・サンスをよけいに悩ませていた。

それにしても、『愛と、利と』は全体的に派手な原色を使わないパステル調の印象絵画のようだった。見る人によって解釈はいかようにもできる。「ちょっとやりすぎ」なドラマが多い中では、最後まで落ち着いて好意的に見終わることができた。一つ付け加えれば、逡巡する場面を演じることが多かったユ・ヨンソクに明るく「お疲れ様」と慰労したい。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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