Netflixで配信中のドラマ『愛と、利と』(JTBC)が、登場人物のセリフと場面に隠されたディテールで没入度を高めている。
【写真】ユ・ヨンソク、ムン・ガヨンの「リアルすぎる」カップルSHOT
愛のさまざまな形を描きながら視聴者の共感を呼んでいる『愛と、利と』。原作小説にはなかった新しい仕掛けや、瞬く間に流れるシーンにも些細な設定を加え、キャラクターの感情を表現している。知って見ればより面白い『愛と、利と』のディテールを探ってみた。
ハ・サンス(演者ユ・ヨンソク)、アン・スヨン(演者ムン・ガヨン)、パク・ミギョン(演者クム・セロク)、チョン・ジョンヒョン(演者チョン・ガラム)の気持ちを分かりやすく示すのは、彼らのセリフに出てくる数字だ。
過去に半地下の家に住んでいたハ・サンスは、それ以上は下がらないと決心し、努力の末に「1」を満たした。
また、「99」を持っているパク・ミギョンはサンスが持つすべてである「1」が欲しいと言い、自分の「99」と合わせて「100」にしようとするが、結局は手に入らない「1」によって「99」まで揺れている。
一方、アン・スヨンは自分の人生が同じ所をぐるぐる回る「0」のようだと例えたが、チョン・ジョンヒョンは自分が「0」にさえなれないマイナスだと話す。4人の男女は自分の気持ちと現実を数字に例えた。
特に目を引くのは、やはりサンスのスヨンの関係を意味する要素だ。サンスが壁にかけていた2021年度のカレンダーは、スヨンが「2倍に平凡になるように」と渡したもの。時間が経ってもカレンダーを外さなかったサンスは、スヨンとジョンヒョンが付き合うと聞いてカレンダーを取る。ただ、壁に残ったカレンダーの痕跡はスヨンに対するサンスの気持ちが相変わらず残っていることを予感させた。
スヨンにとってサンスは、手に入れるのは恐れ多く、ささやかな日常の幸せだった絵のようだった。そんな絵を、ミギョンは簡単に手に入れるだけでなく、トイレに飾る。スヨンはミギョンの彼氏になったサンスを見て絶望し、壁に飾ろうとしていたタフティング作品をミギョンと同じく玄関マットとして使う。
『愛と、利と』は、韓国社会に広まった「階級論」を示す素材を随所に配置し、4人の男女の状況に現実感を加えた。4人が毎朝飲むコーヒーの種類だけで階級を表した演出は、大きな反響を呼んだ。
また、同じ行動をしたにも関わらず、違う待遇を受けるサンスとスヨンの姿も彼らの階級の差を見せている。接待に行く時もサンスはゴルフ、スヨンは飲み会に呼ばれ、商品を営業しようとしたスヨンは「空気を読め」、サンスは「上出来だ」と評価される。これは銀行内でほのかに存在する階級意識を仄めかした。
さまざまな伏線と比喩で一瞬たりとも目が離せない『愛と、利と』(全16話)は、毎週水・木曜22時30分に放送中。Netflixでも同時配信される。
(記事提供=OSEN)
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