韓国のSBSで2021年12月6日から2022年1月25日まで放送された恋愛ドラマが『その年、私たちは』である。Netflixでも同時配信されていた。
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主演はチェ・ウシクとキム・ダミ。2人が高校の同級生を演じ、高校時代から10年間の別れと再会を抒情的に描いて好評を博した。
改めてストーリーを見てみよう。
高校時代、学年トップの優等生ヨンス(キム・ダミ)とビリのチェ・ウン(チェ・ウシク)は、特別に企画された学園ドキュメンタリー番組の主人公に抜擢されてカメラの前に立った。その番組が終わってからも、2人は恋人同士として過ごしたのだが、突然、ヨンスが別れを切り出して、離れ離れになった。
しかし、イラストレーターとして成功したチェ・ウンの元をヨンスが久しぶりに訪ねてくる。広報宣伝会社の有能なスタッフのヨンスは、クライアントの希望でチェ・ウンのイラストを使いたかったのだ。こうして2人は再会するが、別れたときのわだかまりが両者には強烈に残っていた……。
この展開から、2人の愛が再び復活していくプロセスがドラマを彩っていくのだが、最も印象的なシーンとなったのが第11話の終盤だった。
このとき、悩んでいたチェ・ウンが急にみんなの前からいなくなっていた。心配したヨンスが必死に探して彼を見つけだした。
店で焼酎を飲んでいたチェ・ウンは、ヨンスが前に座ると盃を交わし、彼女に切実に呼びかけた。
「サランヘジョ(愛してくれ)……お願いだから」
何度もそう言ったチェ・ウシク。彼の表情には、「愛する人を失いたくない」という思いが込められていた。
ヨンスは、チェ・ウンの真心の愛に心を奪われ、あふれる涙を止められないほど感情を揺さぶられた。
今年は「韓国ドラマの豊作の年」となって多くの傑作ドラマが誕生したが、その中でも『その年、私たちは』でチェ・ウンが「サランヘジョ。お願いだから」と訴えた場面は、忘れられない感動をもたらしてくれた。
今年最高の名場面!
そう呼ぶにふさわしいほど、チェ・ウシクとキム・ダミの演技が見事だった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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