【クセになる愛憎復讐劇】『復讐の花束をあなたに』はなぜこんなに面白いのか

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BS日テレで放送中の『復讐の花束をあなたに』が強烈な愛憎劇でマニアックな人気を集めている。韓国で2020年9月7日から2021年2月10日まで『秘密の男子』というタイトルで放送されたが、日本では『復讐の花束をあなたに』という邦題になっている。

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このドラマのキーワードは「復讐の鬼」と「恐ろしき悪女」だ。人間の怨念をとことん掘り下げている。

ストーリーを見てみよう。

主人公のイ・テプン(カン・ウンタク)は高校生のときに事故によって知的障害を負ってしまったが、裕福な母親ギョンヘは隣家に住むユジョン(オム・ヒョンギョン)にとても手助けしてもらった。

そのユジョンの双子の姉であったユラ(イ・チェヨン)は、貧しい家庭環境から抜け出すことに必死だった。作為的に妊娠したがもくろみが違ってしまい、その相手が事故にあったことを利用して、子供の父親がテプンだと偽って裕福な暮らしを手に入れる。しかし、ギョンヘが陰謀に巻き込まれて殺人者となり死んでしまうと、ユラはテプンの財産を奪って消えてしまう。

画像=KBS

先が気になるドラマ

テプンは悪事に巻き込まれるが一命をとりとめたときの衝撃から優れた知能に覚醒していく。5年後、テプンはミニョクという検事になって、自分を陥れた者たちに復讐を始める。それからのユラは、果たしてどんな悪女になっていくのか……。

ドラマが描くのは、自分の野望のために人を踏み台にしていく悪人たち。その悪事は執拗で、身も凍るほどだ。しかし、踏み台にされていた人たちも黙ってはいない。敢然と復讐を果たそうとしていく。

それにしても、悪女の中心にいるユラが次々と繰り出すたくらみは殺人も辞さないほど恐ろしい。それを演じるイ・チェヨンの「七変化する人相」も不気味だ。嘘で塗り固めた表情の変化が物語を大きく動かしており、悪女が繰り出す次の一手から本当に目が離せなくなってくる。

韓国で「やみつきになる愛憎復讐劇」と言われたのもよくわかる。見れば見るほど先が気になるドラマだ。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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