7月7日からテレビ朝日系で放送スタートした『六本木クラス』は、パク・ソジュンが主演した『梨泰院クラス』のリメイク版だ。
【写真】パク・ソジュンは『梨泰院クラス』の主人公をどこまで分身にできたのか
その『梨泰院クラス』が韓国で最初にJTBCから放送されたのは2020年1月31日だった。
放送される前からJTBCは、『梨泰院クラス』のプロモーションを盛んに行なっていて、その中でパク・ソジュンが扮する主人公パク・セロイのことを「妥協しない男」として強調していた。
特に、JTBCが大々的に公開した予告編では、パク・セロイが仲間たちと一緒に梨泰院(イテウォン)を全力で走り抜けていく姿が迫力満点に映っていた。
そして、ナレーションが流れる。
「俺は何をされても関係ない。願いをすべて叶えて生きていくんだ」
この言葉は、まさに『梨泰院クラス』のモチーフを代表する内容だった。
実際、『梨泰院クラス』の序盤では、パク・セロイがどんなに理不尽なことをされても妥協せず、自分の信念に基づいて生きていた。結局、不器用な生き方でパク・セロイは多くの大切なものを失ってしまうのだが、それにめげず、梨泰院を舞台にして新しい世界を築いていく。
こうして壮大なストーリーが展開されることになる。
それにしても、パク・セロイは現代の象徴的なヒーローであった。頑固に自分の生き方に固執して高校を中退せざるを得なかった男が、多くの国籍の人たちが集まる混沌とした街を舞台にして、壮大な野望に向かって仲間たちと切磋琢磨していく……この主人公は本当に魅力的であった。
このドラマが世界的な大ヒットを記録したのも、コロナ禍で混迷した世の中で野望に満ちたパク・セロイの人生が閉塞感を打ち破っていったからかもしれない。
そして、主演のパク・ソジュンは、パク・セロイを「力強く」「信念に基づいて」「パワフルに」「優しく」演じた。このように、きちんと筋が通る生き方を示したパク・ソジュンの演技力も素晴らしかった。
このような主役がとても魅力的に動き、『梨泰院クラス』は時代を突き抜けていくパワーを持ったドラマとなった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
■【写真】ワイルドな演技を見せてくれるパク・ソジュンの魅力的なかっこよさ
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