今年4月に正式に兵役が終わったパク・ボゴムはすぐに芸能界に復帰し、5月に入ってから百想芸術大賞のMCを華麗にこなしていた。
【写真】【祝!パク・ボゴムが除隊】芸能界復帰を記念してすぐ見たいのが『雲が描いた月明り』!
本職の俳優業でも早く新作を見たいところだが、それまでに時間がかかるだろうから、まずは出演作を改めて見てみよう。
たくさんの面白いドラマに出ているパク・ボゴムだが、彼の新鮮で朴訥な印象に好感を持てたのが『恋のスケッチ~応答せよ1988~』だった。
このドラマは、傑作三部作として評判になっている「応答せよシリーズ」の三作目に当たる。
描いている時代は、ソウル五輪が華やかに開幕した1988年から数年間。ソウルの下町を舞台に、仲良く暮らしていた数件のご近所さんたちの「笑いと涙」をペーソスたっぷりに取り上げている。
特に、ドラマでは高校生の幼馴染たちをリアルに描いていたが、その中でパク・ボゴムが扮していたのは、囲碁のプロとなっていたテクだ。
彼は高校に行かずに囲碁で生計を立てており、中国や日本に出かけて重要な大会で対局を積んでいた。
囲碁の腕前は天才レベルなのだが、恋では奥手もいいところで、初恋の相手であるドクソン(ヘリが演じていた)に好きという感情を伝えられないでいた。
そんな内向的な性格をパク・ボゴムはピュアな感性で演じていた。
結局、彼が扮したテクは出番がそれほど多くないのだが、パク・ボゴムの端正な顔立ちが恋煩いで沈むときが多くて、見ている人は心からテクを応援したくなったことだろう。
やがてドラマを飾っていた10代の少年たちも物語の進行にともなって大人として成長するのだが、テクは最後まで純粋な気持ちを忘れず爽やかな青年になっていった。そのあたりの瑞々しい成長をパク・ボゴムは愁いを残したまま誠実に演じていた。
こうして『恋のスケッチ~応答せよ1988~』で際立つ感性を見せたパク・ボゴムは主役級の俳優となり、続いて『雲が描いた月明り』で大ブレークを果たした。
パク・ボゴムにとっても、『恋のスケッチ~応答せよ1988~』は本当に忘れられない作品になっている。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
■【写真】『雲が描いた月明り』で世子に扮したパク・ボゴムのカッコよさ
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