NHK・BSプレミアムで日曜日午後9時から放送されてきた『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』がついクライマックスを迎えた。本当に、最初から最後まで緊迫感のある重厚な展開であった。
【写真】『王女ピョンガン』俳優ナ・イヌの“眉目秀麗なビジュアル”
思えば、このドラマは2021年度の第48回韓国放送大賞・ドラマ部門で作品賞を受賞するほど評価が高かった。
特に興味深かったのは、韓国であまりに有名な「ピョンガン王女と馬鹿のオン・ダル」という逸話をモチーフにしていたところだ。
この逸話は、三国時代の高句麗(コグリョ)が舞台になっている。そして、男勝りでやり手のピョンガン王女が馬鹿と呼ばれるほど純朴なオン・ダルと結ばれて、やがて夫を内助の功で立派な将軍にする、という内容だった。
実際、『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』は有名な逸話の精神を巧みに取り入れて、本当に面白く作っていた。しかも、本質的はピョンガン王女とオン・ダル将軍の純愛物語だ。
ドラマは冒頭から波乱万丈だった。ピョンガン王女は悪徳高官の陰謀によって母である王妃を殺され、自身も刺客になってしまうという壮絶な生き方を強いられる。しかし、支えになっていたオン・ダルに兵法と武芸を教えて立派な将軍に導き、2人で力を合わせて高句麗を強い国にしていった。
その間、数多くの苦難が起こったが、夫婦は自分のことより相手を第一に考えて犠牲的な精神を発揮してきた。その純愛物語は本当に美しかった。
もちろん、俳優陣もすばらしかった。
キム・ソヒョンは、戦いに明け暮れるピョンガン王女を強く逞しく演じていた。特に、凛とした表情は主役にふさわしかった。
共演のナ・イヌは、優しくて思いやりの強いオン・ダルを柔らかく繊細に表現した。彼の場合、俳優降板騒動の後の代役だったのだが、短い期間に最善を尽くして準備を終え、完璧にオン・ダルに成りきっていた。
こうして制作された『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』は、古代を舞台にしたスケールの大きい巨編としてドラマ史上に残る傑作となった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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