壮大な高句麗ドラマとして『王女ピョンガン』を成功に導いた人たちとは?

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NHK・BSプレミアムで日曜日に放送中の『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』を見ていると、「やはり高句麗(コグリョ)を舞台にした時代劇はスケールが大きいなあ」と実感する。そのときに念頭に置いているドラマは、『朱蒙』や『太王四神記』である。

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二つの作品とも戦闘シーンを含めて重厚な場面がとても多かったが、『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』も負けていない。それどころか、最新の撮影技術の進化によってさらに素晴らしいシーンの連続となっている。それだけに、見ていてワクワクしてくるのだ。

今の韓国時代劇は朝鮮王朝のドラマがとても多いので、どうしても宮廷劇を中心にした王族同士の愛憎劇に目が移ってしまう。けれど、古代の三国時代が舞台になると、騎馬を動員した戦いも描かれるし、鎧や衣装も大陸ならではの荒々しさが前面に出てくる。

しかも、剣を交えたアクションシーンも迫力満点で、壮大な歴史のスケール感がドラマの中にたっぷり注ぎ込まれている。

そういう意味でも、『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』は堂々たる古代の歴史巨編と呼ぶことができる。

(写真=Victory contents)

『王女ピョンガン』の作品性の高さ

幸いなことに、このドラマを演出しているユン・サンホ監督は高句麗の時代設定に慣れている人だ。というのは、『太王四神記』をキム・ジョンハク監督と一緒に演出していたからだ。

『太王四神記』は韓国のMBCで2007年に放送されたドラマだが、その当時は『朱蒙』などを初めとして高句麗を題材にした作品がいくつも作られていた。しかし、その後は高句麗ドラマがあまり作られなくなってしまった。

理由は様々にあるが、やはり一番大きいのは、制作上の困難さだ。屋外のロケを多用しなければならないので製作費が莫大にかかるし、古代の歴史資料が少ない中で時代考証にも難題をたくさん抱えなければならない。

そうした事情があって、時代劇の舞台が朝鮮王朝に重点が移ってしまっていたのだが、今回は久しぶりに高句麗を描くドラマとして『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』が制作された。

そして、すでに『太王四神記』で高句麗のドラマを作った経験があるユン・サンホ監督が特別にオファーを受けて演出を担当することになったのだ。

本当に最適な人がメガホンを取ったものだ。彼は前作で『風と雲と雨』も演出している。このドラマは朝鮮王朝末期の波乱の時代を描いた時代劇で、歴史を重厚に描いた大作であった。

そうした腕利きの監督が今度は高句麗で再び歴史巨編に挑んだ。『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』の作品性の高さは、ユン・サンホ監督と熟練したスタッフたちが築き上げているのである。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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