もしコロナ禍がなければ、今年は韓流スターの来日ラッシュとなり、ファン・ミーティングが日本各地でひんぱんに行なわれていただろう。
そういうことが可能だったら、大人気のヒョンビンも何度も来日してファンの喝采を浴びていたはずだ。
しかし、現実はまるで違う。
ヒョンビンもドラマ『愛の不時着』の大ヒットによって多くのファンに支持されているが、来日することは無理なので、直接日本のファンに挨拶することもできない。
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仕方がないとはいえ、ヒョンビンが来日できないことは韓流エンタメにとっても大きな損失になってしまった。
そんなヒョンビンが『愛の不時着』以降にどうしていたかと言うと、彼は『共助2:インターナショナル』(原題)の準備を念入りに行ない、そして、無事に撮影を終えている。
この映画は、2017年に制作された『コンフィデンシャル/共助』の続編となる作品である。撮影は今年6月に終わり、それから編集作業に入っている。
昨年以来、多くの映画の公開時期が遅れる傾向があるので、この『共助2:インターナショナル』も無事に劇場公開される日程がいまだ確定できない状況だ。
ところで、『愛の不時着』の少し後の放送で大人気となった『梨泰院クラス』に主演したパク・ソジュンも、次回作として映画『ドリーム』(仮題)を選んだ。
このように、2020年に大人気となったドラマの主演俳優が、次の作品にドラマを選ばなかった。
これはやはり、韓国の俳優の中で映画の主演が重んじられていることの表れではないのか。
特にヒョンビンは俳優として重要な時期にドラマより映画を選ぶ傾向が強い。たとえば、兵役による活動空白期を終えてから芸能界に戻ってきたときも、彼は真っ先に映画の主演を優先させている。その作品が時代劇の『王の涙―イ・サンの決断―』だったのだが、ヒョンビンは朝鮮王朝の名君だった正祖(チョンジョ)を力強く演じきって、強靭な意思を映画に反映させていた。
そんな彼は、『愛の不時着』で世界的に人気を拡大させたあと、今度は映画でさらに強いインパクトを見せてくれることになるだろう。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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