朝鮮王朝11代王・中宗(チュンジョン)の三番目の王妃として知られ、『宮廷女官チャングムの誓い』や『オクニョ 運命の女(ひと)』など多くのドラマに登場した文定王后。
朝鮮王朝の42人の王妃の中でも悪女としてのイメージが強い彼女だが、いったいこれまでにどんな女優が演じてきたのだろうか。時代劇作品の中からいくつか紹介しよう。
最初は2001年に放送された『女人天下』である。
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女優カン・スヨンが主人公の鄭欄貞(チョン・ナンジョン)に扮した時代劇だ。
朝鮮王朝三大悪女の1人して知られる鄭蘭貞。彼女は文定王后の手先として様々な悪事を働いた女性である。
その鄭蘭貞に指示して、12代王・仁宗(インジョン)を毒殺した文定王后を演じたのがチョン・インファだった。
次は2003年の『宮廷女官チャングムの誓い』だ。
女優のイ・ヨンエが11代王・中宗の主治医となった医女チャングム役を務めた時代劇で、中宗を俳優イム・ホ、文定王后を女優パク・チョンスクが扮していた。
2013年に放送された『天命』にも文定王后が登場する。
このドラマは、イ・ドンウク扮するチェ・ウォンが宮中で起きた殺人事件の濡れぎぬを着せられ、不治の病を患う娘を救うために逃亡する物語を描いた作品だ。
この作品も中宗が統治する時代が舞台となっており、パク・ジヨンが文定王后に扮して出演していた。
その他にも、2016年の『オクニョ 運命の女(ひと)』のキム・ミスク、同年の『魔女宝鑑~ホジュン、若き日の恋~』のキム・ヨンエが文定王后を演じている。
とにかく、文定王后の一族は悪人ばかりである。
文定王后の手先となった鄭蘭貞はもちろん、文定王后の弟である尹元衡(ユン・ウォニョン)も姉の悪政を利用して大出世するなど、政治家としてひどい男だった。
ちなみに、『オクニョ』では、鄭蘭貞をパク・チュミが演じ、尹元衡を俳優チョン・ジュノが演じていた。
悪女のイメージが強い文定王后だが、もし彼女が悪女じゃなかったとしたら、朝鮮王朝はもっと良くなっていただろう。
文=大地 康
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