2006年に放送されたハ・ジウォン主演の時代劇『ファン・ジニ』は、朝鮮王朝の11代王・中宗（チュンジョン）に時代に実在したファン・ジニという女性の波乱に満ちた人生を描いた作品である。
このドラマには、女優のキム・ヨンエが演じるファン・ジニの師匠であるペンムや女優チョン・ミソンが扮するファン・ジニの母親ヒョングムなど多彩なキャラクターが登場する。
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ちなみに、主人公ファン・ジニの少女時代をシム・ウンギョンが演じている。
その中で、俳優のチャン・グンソクは両班の息子でファン・ジニに一目ぼれするウノという男性として出演していた。
この『ファン・ジニ』の撮影当時、チャン・グンソクはまだ19歳だった。さらに、周りに多くのベテラン俳優がいる中で主役級のキャラクターを演じるのもこの作品が初めてだったという。
ドラマの撮影前は外にも出られず、食事ものどを通らないほどのプレッシャーを感じていたチャン・グンソク。
それでも、撮影中は自分が演じたウノを通じて伝えたいけど伝わらない思い、その胸の痛みを表現できたことで、気持ちが楽になっていたようだ。
こうして、ドラマ『ファン・ジニ』でウノを細やかに演じたチャン・グンソクは、撮影の中でセリフを覚えることに苦労したという。その理由は、今は使われていない古語がセリフに含まれていたからだ。
いくら幼いころから芸能界に身を置き、俳優としてかなりキャリアを積んできた彼でも、初めて聞く言葉に感情を込めることは難しかったようだ。
それでも、『ファン・ジニ』に出演したことで、時代劇の中に自分の経験を投影することや時代劇だからこそ表現できる感情があることを学び、実感できたという。
『ファン・ジニ』以外にも多くのドラマや映画に出演してきたチャン・グンソク。彼がこれまでに演じてきたキャラクターは、どれも印象が強烈だったし、とても頼もしかった。
文＝大地 康
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