韓ドラあるあるの“屋根部屋”活用。そのワケがわかる『屋根部屋のプリンス』

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パク・ユチョンが主演してハン・ジミンがヒロインを演じた『屋根部屋のプリンス』は、朝鮮王朝の世子(プリンス)が現代にタイムスリップして不思議な体験をするという奇想天外のドラマだった。

タイトルにもなっている「屋根部屋」。日本とは違って韓国では屋根部屋がよく活用されている。その背景を見てみよう。

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実際、韓国では建物の屋上に位置する屋根部屋と呼ばれる部屋が数多く存在する。もともと、建物を建てるときに最初から作っているというより、増築して屋上に部屋を増やすケースがほとんどだ。

韓国で屋根部屋が多く作られる理由は、家賃収入を増やすためだ。そして、建物の住人と屋根部屋に住む人を分けるために、屋根部屋に向かう階段は外に付けられる。

写真=『屋根部屋のプリンス』公式サイトより

あり得ない意外性

この屋根部屋は、夏の暑い日、冬の寒い日、雨の日には不便だ。そんな事情があって、他の賃貸部屋に比べ家賃が安く、学生が使うことが多い。

利点もある。なにしろ、高台にあって見晴らしがいいのだ。しかも、ソウルは坂が多く、高い位置には閑静な住宅街が広がっているため、立地もかなり便利だ。

それなのに、韓国では屋根部屋は家賃が安い部屋というイメージが定着している。そういう事情がドラマに向いているケースもある。

たとえば、若くて貧しい登場人物が住む場所としてビジュアル的にもピッタリ、という理由で、ドラマの設定として屋根部屋が使われたりするのだ。

とはいえ、『屋根部屋のプリンス』というのは、やはり奇妙なタイトルになっている。屋根部屋にプリンスが住むはずがないのだが、あり得ないことが意外性につながって、ドラマをさらに面白くしている。

朝鮮王朝時代に絢爛豪華な王宮に住んでいたプリンスが、現代では家賃が安い屋根部屋に住むというのが、本当に面白い設定だった。そういう意味でも、『屋根部屋のプリンス』がドラマとして大成功したのは、屋根部屋を本当に巧みに使ったからだ。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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