1971年1月30日生まれのイ・ソジンは、ニューヨーク大学経営学科を卒業するという異色のキャリアを経て、兵役終了後に俳優の道に進んだ。初主演だった『チェオクの剣』(2003年)で人気を獲得。以降は、主役俳優として素晴らしい活躍を続けている。
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彼の場合は、『イ・サン』(2007年)や『階伯[ケベク]』(2011年)などの時代劇でも堂々たるヒーローを演じていた。その点に関して、イ・ソジンはこう語っていた。
「時代劇と現代劇が違うジャンルという気持ちはありません。引き受けた配役に対して俳優が表現しなければならないという点では同じだと思います。ただし、時代劇には2つのタイプがあります。『チェオクの剣』は、ドラマの時代背景としての歴史がありましたが、私が演じたファンボ・ユンは実在する人物ではなかったのです。けれど、『イ・サン』や『階伯』の場合は、実存の人物を演じました。ドラマという創作であるとしても、歴史を生きた人物を研究するために史料をしっかり読み、基本的な知識を持って演じました」
そう語るイ・ソジンが思い出深い作品として真っ先に取り上げたのが、やはり『イ・サン』だった。
「長期間にわたって撮影しましたので、共演した俳優はもちろん、スタッフとも家族のように親しくなりました。撮影現場では、いつも友人同士のように楽しく撮影することができました」
「今の時代は、正しいリーダーに対する人々の願いが大きいようです。朝鮮王朝時代の歴代王の中でも正しい政治と寛大な人格で史上名高い正祖(チョンジョ)の一代記は、現代が求めるリーダーの姿だったと思います。そんな正祖を主人公にした『イ・サン』は、やはり人間らしい人物設定が魅力になっていたのではないでしょうか。国王としての役割を立派にこなすと同時に、幼なじみとの友情、臣下との信頼、愛する女性との触れ合い、というように、まわりの人間関係に心がこもっていた部分が良かったようですね」
このように、イ・ソジンは『イ・サン』が大ヒットした要因を、「人物設定の魅力」だと評価していた。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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