傑作時代劇『宮廷女官チャングムの誓い』では、朝鮮王朝の王宮に奉職した女官が数多く登場してくる。彼女たちは、職務に応じて様々な部署に分けられていた。
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そうした部署の中で一番格上だったのが、「至密(チミル)」であった。この部署は、国王と王妃が住んでいる寝殿に勤務して世話係を担当していた。同じ女官の中でもここに所属していると、ブライトがとても高かった。
次に、格が高かったのが、「針房(チムバン)」と「繍房(スバン)」であった。針房は国王や王妃の衣服や布団を作る部署であり、繍房は宮中で使われる装飾物に入れる刺繍を管理していた。
以上が女官の部署のベスト3であり、ここに所属している女性はチマ(スカート)の着付け方が他の部署とは違っていた。つまり、チマの着付けを左巻きにするのが至密と針房と繍房であり、それ以外の部署の女官はチマを右巻きにしていた。そのように、チマの着付けで女官の格の違いを表わしていたのである。
『宮廷女官チャングムの誓い』でイ・ヨンエが演じたチャングムは水刺間(スラッカン)に勤めていたが、元になっていたのは焼酎房(ソジュバン)だった。王族の食事や祝宴を担当していたのが焼酎房であり、具体的には内焼酎房と外焼酎房に分かれていた。そして、内焼酎房に該当するのが水刺間(スラッカン)だ。
水刺間は国王や王妃の料理を担当する部署なので、女官の中でも格上と思われても不思議はないのに、どういうわけか至密と針房と繍房と比べると、格下に見られてしまった。
とはいえ、洗濯と衣服の手入れを担当していた「洗踏房(セダッパン)」よりは格上になっていた。全体的に言うと水刺間は女官の格付けで中位くらいだったが、王族の健康に直結する料理を担当していたので、職種としては非常に重要であった。
なお、王宮では女官の下に付いて雑役につく女性もとても多かった。身分の低い家からの出身者であり、水くみという重労働などを担当していた。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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