【『チャングム』の仰天エピソード】「女官の見習いの母親が尚宮」こんなことがある?

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テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『宮廷女官チャングムの誓い』。6月28日の第8話は、非常に特異な展開となっていた。というのは、正式な女官になるための試験で料理を作る局面になったのだが、チャングムが用意していた料理の饅頭を作る際に欠かせない小麦粉が盗まれてしまったのだ。

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それを盗んだのは見習いの女官であり、その理由は「母親に美味しい料理を食べさせてあげたい」ということだった。しかも、彼女の母親は尚宮(サングン)だという。これには、取り調べた担当者たちもみんなびっくりしてしまった。誰もが驚愕するのも無理はない。王宮の中で女官の見習いの母親が尚宮ということは絶対にありえないことだったからだ。 

そもそも、王宮に奉職する女官はみんな「国王の女」と見なされていた。それだけに、他の男性との恋愛はご法度であった。生涯にわたって独身を守り通していかなければならないのが女官の宿命なのである。

しかし、その禁を破ってもしも妊娠すると、男女は打ち首にされてしまった。そして、生まれた子供は奴婢(ぬひ)として生きていかなければならなかった。

ただし、『宮廷女官チャングムの誓い』に登場した尚宮は、男性の老籍によって妊娠させられたという事情があった。たとえ、どんな事情があったとしても女官として生き残るのは難しいことなのだが、彼女の場合は、女官同士の絆のおかげで秘密を守り抜いてきたのであった。

チャングムの誓い
ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』の一場面(写真=2003-2004 MBC)

女官たちの絆の深さ

また、生まれた子供は奴婢として王宮の外に出されてしまうのだが、『宮廷女官チャングムの誓い』に出てきた娘は幼い頃から見習いとして王宮の中で育てられた。ありえないことが起こってしまうのが世の常とはいえ、女官の中でもやむを得ない事情があった場合には規則を超えて助けられる命もある、ということを物語っている。

そういう意味では、『宮廷女官チャングムの誓い』の第8話は王宮で暮らす女官たちの絆の深さをじっくりと堪能することができた。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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