『哲仁王后』でシン・ヘソンが演じた王妃はドラマのように懐妊したのか

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テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『哲仁王后~俺がクイーン!?~』は、終盤になってからシン・ヘソンが演じている哲仁(チョリン)王后の出産問題が大きく取り上げられていた。

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彼女の心の中には韓国大統領官邸のシェフの魂が入り込んでいるので、ドラマでは不思議な展開になっていくのだが、それでも哲仁王后には懐妊という朗報がもたらされた。そして、「母になる喜び」を感じながら彼女は胎教にしっかり励んでいったのである。

そうした場面を見るたびに微笑ましい気分になるのだが、実際の歴史でも哲仁王后はドラマのように懐妊したのだろうか。さらには、出産も経験していたのだろうか。

とても気になることなので、史実を調べてみよう。

哲仁王后は1837年に生まれて、1851年に王妃に選ばれて王宮に入った。そのときは14歳だった。

シン・ヘソンが演じた哲仁王后(写真=© STUDIO DRAGON CORPORATION)

人徳のある王妃

王妃になった哲仁王后は王宮で穏やかな日々を過ごし、身体的にも成長した19歳になったときに懐妊している。ドラマで描いた懐妊は事実だったのだ。

しかし、哲仁王后はそのときは流産してしまい、無事に出産に至ることはなかった。

精神的なショックは大きかっただろうが、しばらくして再び哲仁王后は懐妊した。

その際にも彼女はさまざまな胎教に取り組んで心を落ち着かせた日々を送り、今度は1858年に男子を産んだ。

待望久しい正室の王子出産である。王宮内は慶事に沸き、哲宗も喜びがひとしおだった。

彼にとっても嫡男であり、その子は次の国王が約束された王子であった。

ところが、王子は長く生きることができなかった。とても残念なことなのだが、生後6カ月のときに夭逝してしまったのだ。

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© STUDIO DRAGON CORPORATION

哲仁王后の悲しみはあまりに深く、彼女は絶望的な気持ちを味わった。しかも、二度と出産することができなかった。これも彼女の運命であった。

1863年に哲宗が亡くなったあと、哲仁王后は政治的な動きを見せず、静かに暮らした。

彼女が亡くなったのは1878年で41歳だった。

人徳のある王妃だったので、王宮の誰もが心からその死を悼んだ。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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