テレビ東京の韓流プレミアで放送中の『トンイ』では、8月8日の第5話で、張玉貞(チャン・オクチョン/演者イ・ソヨン)が王宮に戻ってくるところが描かれていた。
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19代王・粛宗(スクチョン/演者チ・ジニ)に寵愛されている張玉貞。彼女のことを嫌っていたのが、粛宗の母親・明聖(ミョンソン)大妃(演者パク・チョンス)であった。また、仁顕(イニョン)王后(演者パク・ハソン)も張玉貞に対して冷たい態度を取っていた。それも当然である。張玉貞は傲慢な性格だと思われていたからだ。
このように、大妃や王妃に嫌われていた張玉貞。彼女が王宮に戻って来たことによって、宮廷が不穏な空気に包まれるようになった。
以上が『トンイ』の人間関係であったが、当時の史実はどのようになっていたのだろうか。
第5話では王宮に隕石が落ちる、という描写があったが、『朝鮮王朝実録』の記述によると、1680年の秋、都の漢陽(ハニャン/現在のソウル)では異常な気象が多かったという。彗星のような白い帯状の気体が空によく現れたそうだ。
当時の人々は異様な自然現象を天変地異と結び付ける風潮があった。そんな不安な時期に粛宗が見そめたのが、張玉貞(後の張禧嬪〔チャン・ヒビン〕)であった。
その前に、粛宗は最初の妻であった仁敬(インギョン)王后を亡くしていた。その後に再婚した相手が仁顕王后だったが、粛宗の心はすでに張玉貞に夢中になっていた。
その張玉貞は1659年に生まれたと伝えられている。親戚の通訳官の紹介で王宮に宮女として入ってくると、美貌が大評判となって粛宗の心を射止めた。堅い記録が多かった『朝鮮王朝実録』も、張玉貞の美貌を称賛していた。それだけに、粛宗が寵愛するのも必然であったかもしれない。
初めて会ったときは、粛宗が19歳で、張玉貞が21歳であった。以後、2人は王宮を巻き込む騒動を何度も起こしている。そのことは、今後の『トンイ』でも、じっくり描かれていくだろう。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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