韓国料理と並んで、人気かつ気になるのが「韓国スイーツ」。「韓国=映えるスイーツやカフェ」というイメージを持っている方も多いが、日本の和菓子のように韓国独自のお菓子も豊富にある。旅行へ行くたび何を食べようか、何を買ってみようか迷う人も多いのではないだろうか。
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そこで今回は、流行の移り変わりが早い韓国でも、ずっと食べ続けられている伝統的なお菓子と流行中のスイーツ、それぞれを紹介したいと思う。
◆ホットク(호떡)
韓国の屋台スイーツの定番中の定番ともいえる「ホットク」。日本でいうおやきや肉まんのような存在だ。シナモン入りの黒砂糖をパン生地で包み、たっぷりの油やマーガリンを使って鉄板でこんがり焼き上げられている。外はカリッと香ばしく、中はとろりと甘い黒砂糖が広がる、寒い季節にぴったりの温かいおやつだ。
基本の黒砂糖味に加え、ナッツやゴマ、あんこなどを入れたスイーツ系から、キムチやチーズ、チャプチェを包んだおかず系まで、バリエーションも豊富。素朴な生地が甘いものにも塩気のある具材にも合うため、幅広い楽しみ方ができる。
特に秋から冬にかけて街角に屋台が増え、1,000~3,000ウォンほどで気軽に楽しめる。これが、幅広い世代からずっと人気がある秘訣の一つなのかもしれない。
◆クァベギ(꽈배기)
韓国で親しまれているねじり揚げドーナツ。日本のツイストドーナツに似たスイーツ。名前は、韓国語で「ねじる・曲げる」を意味する「꼬다(コダ)」に由来しているのだそう。生地は小麦粉か、もち米粉で作られているものが多い。揚げたてクァベギに砂糖やシナモンをたっぷりまぶし、外はサクサク、中はふんわりしている。
韓国の屋台では定番のおやつ。繁華街や駅周辺、オフィス街、学校の近くなど人通りの多い場所でよく見かける。ふらっと立ち寄って、気軽に楽しめるのが嬉しいポイントだ。
◆ソルビン(설빙)・ピンス(빙수)・パッピンス(팥빙수)
3つすべて大きくいうと「かき氷」を指すのだが、それぞれ少しずつ違いがある。まず「ソルビン」は、デザートカフェブランドである「ソルビン」が作っているメニュー。牛乳氷を削って作るふんわり甘いかき氷で、きな粉と餅をのせた「インジョルミソルビン」が定番かつ人気。筆者も夏になると食べたくなるので、新大久保に行く用事がある際は必ずといっていいほど、ソルビン新大久保本店に寄っている。
「ピンス」「パッピンス」は、パウダー状の粉雪のようなふわふわした氷が特徴。「パッピンス」はトッピングに「あずき(팥・パッ)」をかけたもの。ひとつ頼むと2人以上で食べるような量が出てくる。夏の食後のデザートにぴったりのスイーツだ。
最近ではカップに1人前の빙수(かき氷・ピンス)を入れて提供する「カッピンス」なるものも現れている。ゴンチャやソルビン、メガコーヒーなど大手チェーンが続々と発売しているので、夏の韓国旅行の際には「1日1カッピンス」で、色んな味を楽しんでみてほしい。筆者も非常に気になる…!
◆ホドゥカジャ(호두과자)
「ホドゥ(くるみ)カジャ」は、韓国で昔から親しまれているおやつ。小麦粉で作ったふんわりとした生地の中に、あんこと香ばしいくるみが詰まっている。日本の人形焼にそっくりで、素朴でどこか懐かしい甘さが特徴だ。
最近では、専門店「ボクホドゥ」の、バターをサンドしたあんバターサンドのようなホドゥカジャも人気。日本人に馴染みのある味なので、挑戦しやすいスイーツではないだろうか。
◆クロッキー(크루키)
クロワッサンのサクサク食感とクッキーのしっとり感を組み合わせた、見た目もかわいいハイブリッドスイーツ。フランス・パリ発祥で、韓国でも注目を集めている話題の新感覚スイーツ。
チョコチップが入っていて、ごろっとしている進化系クロワッサンだ。韓国各地のカフェで販売されているので、韓国旅行でカフェ巡りをする際に美味しいお店を見つけてみるのも楽しいかもしれない。
◆クルンジ(크룽지)
クロワッサンと韓国語で「おこげ」を意味する「ヌルンジ」を組み合わせた、甘さは控えめの韓国発のユニークなスイーツ。作り方は、クロワッサン生地をせんべいのように薄く伸ばし、両面に砂糖をまぶしてフライパンでじっくり焼くだけと簡単。生地を均一に広げて10分ほど両面を焼いたあと、冷蔵庫で冷やせば完成。
パリッと香ばしい食感の中に、クロワッサンならではのもちっとした歯ざわりが残るのが特徴。新感覚の味わいが話題を呼び、若者を中心に人気を集めているスイーツだ。そのまま食べても美味しいが、チョコや生クリームなどをトッピングしてアレンジされているものもおすすめ。ぜひ、チャレンジしてみてほしい。
◆タオルケーキ(수건케익)
薄く焼いたクレープ生地にたっぷりのクリームを巻き込んだ、まるでタオルのようなユニークな見た目。中国発の「毛巾巻(タオル巻き)」がルーツといわれており、韓国では見た目の可愛さからSNSを中心に話題に。大人気ボーイズグループのNCT WISHも絶賛していた。
生地は、リアルなタオルの質感を再現するために薄く丁寧に焼かれ、仕上げにパウダーシュガーや抹茶パウダーをふりかけることで、本物らしさを演出。見た目のインパクトと美味しさを兼ね備えた注目スイーツだ。
(文=豊田 祥子)
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