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『エスクワイア』を面白くする“気難しい上司”と“デキる新人”の関係

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Netflixでスタートした『エスクワイア:弁護士を夢見る弁護士たち』は、巨大法律事務所のユルリムが舞台になっている。訴訟チーム長のユン・ソクフン(演者イ・ジヌク)は、仕事に厳しい腕利き弁護士。無駄話を一切せず、ひたすら仕事に邁進している。部下から見たら、明らかに“気難しい上司”である。

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その訴訟チームに新たに入って来た新人弁護士がカン・ヒョミン(演者チョン・チェヨン)である。彼女は理解力・調査力・集中力に優れた“デキる新人”だ。

この2人が『エスクワイア:弁護士を夢見る弁護士たち』の主人公だが、ドラマの冒頭から相性が最悪だ。ヒョミンはユルリムの採用試験の面接会場に遅刻してしまった。このことが、ソクフンがヒョミンを否定的に見る一番の根本になっている。

それでも、ヒョミンのほうはソクフンを嫌っていない。なぜなら、ソクフンがトップを務める訴訟チームに自ら進んで加入したからだ。他の新人は仕事がきつそうな訴訟チームを敬遠していたが、ヒョミンはそうではなかった。しかし、ソクフンは冷たい目でヒョミンを見ている。それゆえヒョミンは実力で自分の評価を高めなければならなかった。

実際、人ができないことをやってみせるのがヒョミンの強みだ。彼女は、ガス会社の業績を見て、温浴施設のガスメーターの不正使用を見抜いた。

イ・ジヌクとチョン・チェヨン
主演しているイ・ジヌクとチョン・チェヨン

訴訟に取り組む関係性

こうなると、ソクフンもヒョミンを認めないわけにはいかない。なんといっても、ヒョミンの分析力は半端ない。弁護士は膨大な資料を読みこなす必要があるが、ヒョミンは仕事が早いしツボをよくつかんでいる。

こうしてドラマでは、“気難しい上司”と“デキる新人”の関係が大きく変わっていく。何よりも、ソクフンが早々とヒョミンに高い評価を下すところが意外だった。それだけヒョミンが有能なのだが、ソクフンも部下の力を正当に評価できる点が卓越している。

かくして、『エスクワイア:弁護士を夢見る弁護士たち』は、有能な2人が難しい訴訟に取り組む関係性をスリリングに描いていく。そこがとても面白い。

文=康 熙奉(カン・ヒボン) 

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