ソン・ソックが立ち上げた映画制作会社STANNUMが、設立からわずか1年で初の作品『夜釣り』により大きな成果を収めた。現在TVINGにて配信中の『夜釣り』は、ソン・ソック自らが出演・制作に関わった約10分間のSF映画である。
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すでに2024年、“スナックムービー(Snack Movie)”という新しいコンセプトを掲げて劇場公開され、観客に衝撃的な体験をもたらし、映画界のトレンドを牽引した実績を持つ。その勢いはとどまることを知らず、『夜釣り』は映画祭のみならず広告賞の分野でも高く評価され、多くの賞を受賞した。
“ファンタジア国際映画祭”にて最優秀編集賞、“Spikes Asia”ではグランプリ、“Clio Awards”ではグランドウィナー、さらに“ADFEST”金賞など、20冠を達成した。
極めつけは、2024年6月17日(現地時間)に行われた世界で最も権威ある広告賞“カンヌライオンズ”にて、エンターテインメント部門でグランプリとシルバーの二冠を果たした。
特に、車の視点という斬新な映像手法を駆使したムン・ビョンゴン監督は、2013年に映画『セーフ』でカンヌ国際映画祭短編部門のパルム・ドール(最高賞)を韓国人として初めて受賞した人物だ。今回の受賞により、カンヌ映画祭と広告賞の両方を制覇した唯一の監督となった。
STANNUMの挑戦的な歩みは、今後も続く見込みである。映画と広告の境界を打ち破る新たなエンターテインメントの形を提示したのに続き、次なるステップは韓米合作による長編映画だ。
2026年のグローバル公開を目標に企画された『ベッドフォードパーク(仮題)』は、韓国系アメリカ人女性オードリー(演者チェ・ヒソ)と元プロレスラーのイーライ(演者ソン・ソック)によるラブストーリーを描く。
ソン・ソックは、リアリティと繊細さを兼ね備えた脚本に惹かれて出演を決めたと明かしており、特に、従来のアメリカ作品に見られるステレオタイプなアジア人像とは異なるキャラクターである点に強い期待を寄せている。
この作品は『めぐり逢えたら』を手がけたクラズノフ/フォスター・エンターテインメント(ゲイリー・フォスター)、B&Cコンテンツ(クリス・リー)、そして俳優フォレスト・ウィテカーの制作会社として知られるシグニフィカント・プロダクション(ニナ・ヤン・ボンジョヴィ)が約2年にわたり共同で準備。すでに今年5月にはニュージャージーでのオールロケ撮影を終え、現在はポストプロダクション作業に入っている。
STANNUMは、制作会社として第一歩を踏み出したばかりだが、「今後も既存の枠を壊すフォーマットや協業を積極的に活用し、STANNUMならではの物語を生み出していく」との意志を表明している。
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