新年度にふさわしいドラマとは、それぞれが異なるテーマと舞台を持ちながらも、「挑戦」「再生」「信頼」「共感」といった前向きな気持ちを描いている。抒情的な演出とスリリングな展開が織りなす世界観は、見る人の心を活性化させて、「やる気」を引き出してくれる。
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●『スタートアップ:夢の扉』(2020年)
俳優名(演じた役名)/ペ・スジ(ソ・ダルミ)、ナム・ジュヒョク(ナム・ドサン)、キム・ソンホ(ハン・ジピョン)
夢を抱えながらも迷い揺れる若者たちが、未来への扉を自らの手で開けていくドラマだ。ヒロインのソ・ダルミは、情熱と行動力を武器にIT企業を立ち上げていく女性。パートナーとなるナム・ドサンは、繊細で内気ながらも、画像処理にかけては天才的な才能を持つ青年である。
若者たちは何度もつまづくが、そのたびに仲間と再起し、自らの夢へと手を伸ばす。その姿は、まるで夜明け前の薄明かりのように、静かで力強い。
●『海街チャチャチャ』(2021年)
俳優名(演じた役名)/シン・ミナ(ユン・ヘジン)、キム・ソンホ(ホン・ドゥシク)、イ・サンイ(チ・ソンヒョン)、コン・ミンジョン(ピョ・ミソン)
美しき港町を舞台にした心温まる物語である。ヒロインのユン・ヘジンは、都会を離れて人生の再出発として海辺の町にやってきた歯科医師。そんな彼女を支えるのが、器用で何でもこなす“万能男”ホン・ドゥシクである。2人の間にはやさしい風のような恋が生まれる。町の人々は皆、素朴であたたかい。
海のきらめきが画面全体を包み込み、見る人の胸に心地よい風が吹き抜ける……そんなドラマであり、人生に前向きになれる内容が詰まっている。
●『ミセン-未生-』(2014年)
俳優名(演じた役名)/イム・シワン(チャン・グレ)、イ・ソンミン(オ・サンシク)、カン・ソラ(アン・ヨンイ)、カン・ハヌル(チャン・ベッキ)
人生という囲碁盤の上で、若者たちが懸命に一手を打っていく。その姿を丹念に描いた人間ドラマである。主人公チャン・グレは、契約社員という不安定な立場ながらも、日々の仕事に真摯に向き合い、仲間や上司とぶつかりながらも少しずつ成長していく。
特にオ・サンシクという上司は、豪快で情に厚く、まるで心の灯台のような存在である。彼の導きによって、若者たちは組織という荒波を乗り越えていく。
●『ストーブリーグ』(2019~2020年)
俳優名(演じた役名)/ナムグン・ミン(ペク・スンス)、パク・ウンビン(イ・セヨン)、オ・ジョンセ (クォン・ギョンミン)、チョ・ビョンギュ(ハン・ジェヒ)
冬の静寂を破るように、低迷するプロ野球チームに一筋の光が差し込む……新たにGMに就任したペク・スンスは、常識を覆すやり方で、チームを根本から変えようとする。初めは反発も多いが、次第にその手腕が認められ、仲間たちの結束が強まっていく。
結局、このドラマは、登場人物たちが試練を乗り越えて共に成長する物語である。野球というテーマを軸にしながらも、たとえ野球のことを知らなくても「人間ドラマ」として堪能できる。
●『梨泰院クラス』(2020年)
俳優名(演じた役名)/パク・ソジュン(パク・セロイ)、キム・ダミ(チョ・イソ)、クォン・ナラ(オ・スア)、ユ・ジェミョン(チャン・デヒ)
怒りと哀しみが交錯する夜の街で、1人の若者が希望の灯を掲げて立ち上がる。パク・セロイは、理不尽な暴力によって父を失い、自身も学校を追われた過去を持つ。
復讐心に火をつけられた彼は、ただ仕返しをするのではなく、自らの信念と仲間への信頼を武器に、独自の世界を切り開く。そこに、挫折を経験した者たちが集い、みんなが再び新たな人生を作り出していく。その展開にとても勇気づけられる。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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