今やキム・ナムギルは「怪優」と呼べるほどの独特なイメージを醸し出している。そんな彼が『熱血司祭2』で演じたキム・ヘイルは、まさに規格外の主人公であった。
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本来なら、キム・ヘイルは立派な神父なのである。神父といえば神に仕えている敬虔な人物。物事の道理をわきまえて、信者たちに人生を諭していく立場なのだ。そういう神父が「格闘技の王者」のような達人になっており、それがキム・ヘイルという男の本質なのである。
彼はワルを倒すためだったら、身体のあらゆる動きを駆使して強さを誇示していく。そんなキム・ヘイルは『熱血司祭2』で最大の敵を迎えた。ラオスから釜山(プサン)にやってきた悪魔のキム・ホンシクである。ソンジュンが演じている。
この男は本当に残忍であり、自分が気に入らないと虐殺ばかりしている。本当に恐ろしい存在だ。しかし、表面的には釜山の教会に礼拝して慈善事業にも精を出している。そういう表の顔とは裏腹に、実態は悪質な麻薬作りに取り組んでいたのだ。
こんな男をキム・ヘイルが許せるわけがない。かくしてキム・ヘイルはあらゆる手を使ってキム・ホンシクの撲滅に動いた。このあたりは本当に喝采を送りたいほどの快挙であった。
しかし、キム・ヘイルは決して堅苦しい男ではない。とにかくギャグがよくわかっているのだ。コミカルな場面を自ら演出して周囲を笑いに巻き込んでいる。
相棒となる刑事ク・デヨン(キム・ソンギュン)と検事パク・キョンソン(イ・ハニ)もユニークだ。キム・ヘイルと一緒になって道化師のような役割を演じている。もちろん、キム・ヘイルにとっては非常に心強い仲間であり、まさに一心同体の関係だ。
以上の3人が活躍した『熱血司祭2』は、2024年を華々しく締めくくってくれた。本当に笑えたし、とことん痛快であった。今回の『熱血司祭2』はシーズン2であったが、果たしてシーズン3もあるのだろうか。そのことが今は気になって仕方がない。
文=大地 康
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