去る8月1日、Netflixオリジナルシリーズ『イカゲーム』シーズン2の記者会見が行われた。会場には監督のファン・ドンヒョク、制作会社ファーストマンスタジオのキム・ジヨン代表が出席した。
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その日、シーズン2のポストプロダクションを行っていると明かしたファン監督は、取材陣からのさまざまな質問に答える中で、これまで沈黙を貫いてきた「薬物疑惑のあるT.O.Pの出演」や「特定の芸能事務所に忖度したキャスティング」などの論争について初めて心境を語った。
シーズン2には、BIGBANG出身であるT.O.P(チェ・スンヒョン)が起用された。彼は2016年に大麻吸引疑惑で懲役10カ月、執行猶予2年の判決を受け、芸能界から引退する旨を伝えたりもした。
そのため、T.O.Pのシーズン2出演をめぐって、「人脈による起用だ」「イ・ジョンジェやイ・ビョンホンとの親交が影響しているはず」などの疑惑が浮上した。
ファン監督はT.O.Pの起用について「正直、チェ・スンヒョンが論争になるとは思わなかった」と口を切った。
「個人的な判断が正しいかはわからないが、事件はすでに過去のもので、判決も執行猶予も経過した。今まで社会的に物議を醸した芸能人が復帰した例もあるし、大麻問題で復帰した方々もいる。そうした背景の中で、『このタイミングであれば新たな活動を始めても良いのではないか』と考え、キャスティングを決めた。しかし、予想以上に多くの方々が懸念を示しており、自分の判断が甘かったかもしれない、考えが浅かったかもしれないと思った」
だからファン監督は「多くの検証を行った」と紹介した。
「T.O.P本人は強い意思を見せてくれたので、オーディションを受けてもらおうと、演技の映像を送るようにお願いした。彼は一生懸命に演技映像を送ってくれたし、台本読み合わせで不安な部分を感じた際や、再度検証した時も、努力と才能を見せてくれた。個人的に、俳優としてのチェ・スンヒョンには以前から注目していた」
T.O.Pが「引退したアイドル」を演じると報じられたことについては、「そういう噂が広がったが、彼が役を演じるまでには多大な勇気が必要だった。だから彼が最も適任であると判断した。論争が生じたものの、僕は彼と長いプロセスを共にしてきたので、彼を選んだ理由を結果物でお見せするしかないと結論を下した。だからキャスティングを撤回せずに進めた。世間は僕のこだわりを理解できないかもしれない。でも、僕なりのプロセスがあったことをこの場を借りてお話ししたい」と打ち明けた。
ファン監督は「作品としても決して容易な決定ではなかった。もちろん、T.O.Pにとっても容易な決定ではなかったことを理解していただけると思う。シーズン2を見て、もう一度考えてみていただきたい」と強調した。
また、ファン監督と3度目のタッグを組んだ俳優イ・ビョンホンの所属事務所を“ひいき”しているという疑惑も浮上した。シーズン1にはイ・ビョンホンとパク・ヘス、シーズン2にはイ・ビョンホン、パク・ソンフン、イ・ジヌクらBHエンターテインメント俳優たちが出演することで、「特定の事務所の俳優ばかり出てくる」という疑惑が浮上したのだ。
「こういう誤解を受けることについて、悔しさはあるか?」と聞かれたファン監督は、「非常に悔しい」とし、「誤解を解く機会ができて幸いだ」とコメント。
彼は「その役に最もふさわしいと判断する俳優を起用したり、またはオーディションを通じて発掘した。この作品も例外なく、そうした原則に基づいて俳優を選んだ。噂は完全なる誤解であるし、非常に悔しいと申し上げたい」と語った。
『イカゲーム』シーズン2は、Netflixで12月26日 (木) より独占配信スタート。
(記事提供=OSEN)
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