ヒョンビンの人生を考えると、大きな転機になったのが「兵役による入隊」だった。それは2011年3月7日のこと。28歳だったヒョンビンは浦項(ポハン)にある海兵隊の教育訓練所に入隊した。
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海兵隊は、軍隊の中で一番訓練が厳しいと言われる。しかし、海兵隊を終えると男としてハクが付いて、就職でも有利になる。そのために、海兵隊の志願者はとても多いのだ。
それでも、芸能人が海兵隊に入るのは本当に珍しかった。とはいえ、ヒョンビンには強い覚悟があったのだ。
「自分の限界に挑んでみたくなって、海兵隊に志願したのです。身体的にも精神的にも、新しい作品に入る度に気持ちを込めて演技をしてきましたが、軍隊生活で生じる限界はまた別のものじゃないでしょうか」
このようにヒョンビンは語っていた。
海兵隊に入ってみると、一緒に入隊した同期の中でヒョンビンが最年長だった。他の仲間は20代そこそこだ。体力で勝てるわけがない。それでも、ヒョンビンは必死になって体力勝負を挑んでいった。
こうして軍隊生活に没頭したヒョンビン。芸能界でトップクラスの人気を誇っていた俳優が入隊してしまい、「ファンに忘れられてしまう」と恐れることはなかったのか。それに関してヒョンビンはきっぱり言っている。
「忘れられることは恐くありません。実際、忘れられることもあるでしょう。大事なことは、ここでどういうふうに過ごして、社会に戻ったときにその経験をどう生かせるか、ということでしょう」
このように軍隊での抱負を語ったヒョンビンだが、「もしも落伍してしまったら」という心配はなかったのだろうか。彼はこう述べている。
「海兵隊で落伍したとしても、後悔はしたくないですね。やらないで後悔するよりは、やって後悔したほうがまだマシじゃないですか。私がしている仕事は経験を積むことが大事なので、ここで過ごす経験が後でとても生きてくると思います」
実際、海兵隊での経験はその後の俳優人生に本当に大きな足跡を残してくれた。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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