キム・テリが主演する最新ドラマ『ジョンニョン:スター誕生』は、Disney+で10月12日からスタートする。全12話であり、毎週土曜日と日曜日に1話ずつ配信される予定になっている。
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このドラマが設定されている時代は1950年代である。キム・テリが演じる少女ジョンニョンが、持って生まれた美声と表現力によってスターになっていく過程を感動的に描いたストーリーになっている。ヒロインをまかされたキム・テリは、歌謡、舞踊、演技の三拍子を見事に披露することになるだろう。
キム・テリは今回のドラマの役作りに関してこう語っている。
「今まで私が演じてきたキャラクターはほとんど成長型だったのですが、ジョンニョンの場合は、『無』から『有』へと向かう感じでした。たとえれば、荒削りのじゃがいもが人間に変わる過程を演じているような感じでした」
なるほど、実にセンスがある言葉だ。
こうした発言を聞けばどうしても、2年前に制作されたドラマ『二十五、二十一』でキム・テリが見せたハツラツとした存在感を思い出してしまう。あのとき彼女が示した演技力はまさに「天才型」だった。
当時は、32歳になる年齢でキム・テリは女子高校生のナ・ヒドを演じていた。普通なら、演じる役の設定でちょっとした違和感があるものだが、『二十五、二十一』ではそれがまったくなかった。まさに、キム・テリはごく普通の高校生を気負いがない自然体で演じきっていた。これは「天性の若々しさ」と称賛するしかなかった。
一例を挙げると、ナ・ヒドはフェンシングの国家代表になってオリンピックの優勝をめざすのだが、練習の厳しさを再現する場面では、完全に役に集中して揺らぎがまったくない完璧なスタイルを見せていた。
このように驚異的な女優魂を持ったキム・テリが、今度はどのように天才キャラを演じてくれるのか。満を持して配信される『ジョンニョン:スター誕生』が本当に楽しみだ。
文=大地 康
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