テレビ東京で放送中の『ポッサム~愛と運命を盗んだ男~』は、10月27日に第14話がオンエアされた。全28話になっているので、ちょうど半分が終わった。これから後半を迎えるが、ドラマはますます迫真の場面の連続になっていく。
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前半の大きなヤマ場は、チョン・イルが演じるバウが両班(ヤンバン)の出身であるという衝撃的な事実が明らかになったことだ。彼の祖父は王妃の父親であるキム・ジェナムだ。
しかし、イ・イチョムの陰謀によって謀反の罪を着せられて処刑されてしまった。さらには、母と妹が奴婢(ぬひ)にされた。こんな悲しいことはない。
結局、バウは盗っ人として生き延びたのだが、祖父の恨みをぜひとも晴らさなければならない。しかし、自分のことだけを言っている場合ではなかった。クォン・ユリが演じるファイン翁主との問題があるからだ。人違いでファイン翁主をポッサム(善意の誘拐)してしまって彼女の人生を変えてしまったのがバウだった。
当初、2人はいがみ合っていたが、やがて和解し、さらには愛し合う関係にもなった。ゆえにバウは何よりもファイン翁主のことを大切にしなければならない。しかし、生活のためとはいえ、ファイン翁主は春画の出版に関係してしまった。その本が禁書となり、そのあおりでバウは監獄に入れられた。
そこにファイン翁主がやってきて、2人は格子越しに手を握り合ってお互いの愛を確認した。バウはファイン翁主の罪をかぶって自分が死ぬ覚悟だった。そのことがファイン翁主もわかるだけに、彼女の思いは本当に切なかった。
このように窮地に陥っているバウとファイン翁主。2人はどうやってこの苦境を乗り越えていくのか。確かに、イ・イチョムの魔の手が待ち構えているが、バイタリティがあるバウと頭の回転がはやいファイン翁主が組めば、きっと難局を乗り越えていけるはずだ。本当に、『ポッサム~愛と運命を盗んだ男~』の後半もスリリングな展開になってきた。
文=大地 康
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