【ドラマ解説】王后の決断!孝懿王后と洪国栄、2人の間の微妙な絆

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女優のパク・ウネが清楚な佇まいで演じているのが、ドラマ『イ・サン』における孝懿(ヒョイ)王后である。このキャラクターは歴史的に性格がとても良かった王妃として語り草になっている。朝鮮王朝には42人の王妃がいるが、人間性の面で最高ランクに位置付けられているのが孝懿王后なのである。

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そんな孝懿王后の優しさは『イ・サン』でも存分に発揮されている。彼女は女官に対する態度が極めて丁寧で、姑である恵慶宮(ヘギョングン)にも最大限の尊敬を見せている。また、イ・サン(イ・ソジン)が愛するソンヨン(ハン・ジミン)に対しても心遣いを見せている。むしろソンヨンをイ・サンの側室に推薦するほどであった。

孝懿王后は国王の後継者を産めない自分自身を心苦しく思っており、せめてイ・サンのために尽くしたいと思っていた。しかし、ソンヨンの側室入りは恵慶宮の反対もあってなかなか実現しなかった。

そんな時に洪国栄(ホン・グギョン)の妹の元嬪(ウォンビン)がイ・サンの側室になった。ドラマの中では、それを積極的に推進したのが恵慶宮であった。それだけに孝懿王后も受け入れざるを得なかった

『イ・サン』の中で元嬪は性格の悪い女性として描かれている。彼女は妊娠もしていないのに、それを偽って妊娠騒動を巻き起こした。結局は偽りが露見して元嬪と兄の洪国栄の立場は極端に悪くなった。その中で元嬪は若くして命を落としてしまった。

『イ・サン』で孝懿王后を演じたパク・ウネ

避けられない対立

この時、孝懿王后に敵意をむき出しにしたのが洪国栄であった。彼は大きな勘違いをしていた。孝懿王后が元嬪を追い詰めたと錯覚したのだ。それゆえ、本来あるまじきことなのだが、洪国栄は孝懿王后に対して責任を問う言動を発している。

孝懿王后としては決して容認できないことである。しかし、彼女は穏便に済ませた。妹を失って極端に落ち込んでいる洪国栄を気遣ったのだ。そうした心情もわからずに洪国栄はさらに孝懿王后に厳しい視線を向けていた。こうなってしまうと孝懿王后と洪国栄の対立は避けられない。孝懿王后も本意ではなかったはずだが、洪国栄がそういう態度に出る以上はやむを得なかったと言えるだろう。

文=大地 康

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