4歳で子役としてデビューしたキム・ユジョン。映画『親切なクムジャさん』では拉致された子供の役を演じた。とはいえ、何もわからなかった。撮影現場が怖くて、セリフも言えずに泣いてばかりいた。
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それでも『イルジメ(一枝梅)』『トンイ』『太陽を抱く月』と経験を積んでいった。中でも、『トンイ』のイ・ビョンフン監督から学んだことが多かった。
「他の俳優の方々はイ・ビョンフン監督と仕事をするのは大変だと言いますが、その分、学べることも多いんです。監督は私に発声も教えてくださいました」
間違いなくイ・ビョンフン監督が芸能界で一番の先生だった。
そんなキム・ユジョンも『太陽を抱く月』の第1話が放送されたときは極端に落ち込んだ。インターネットで『下手だ』という評がたくさん出たからだ。キム・ユジョンは自分の演技不足を認めざるを得なかった。
「でも、第2話が放送されてからは、視聴者の方々が少しずつ認めてくださいました」
キム・ユジョンはそう語る。彼女はさらに続けた。
「時代劇のシナリオには難しい単語が多いんです。『太陽を抱く月』でも専門的な用語がたくさん出てきました。おかげで、多くの歴史を学ぶことができました」
「私は他の子役に比べて、本格的なロマンスを早く始めたほうです。もちろん、恋がなんなのかまだよくわからないから、どうすればうまく演技できるのか、いろいろ考えました。それが良かったです。『太陽を抱く月』は忘れられない作品です」
このようにキム・ユジョンは子供時代の『太陽を抱く月』への愛着を語った。
しかし、気になることがあった。芸能界には「子役は大成できない」というジンクスがあったからだ。そのことで苦しんだ時期も続いた。
そんな彼女に『雲が描いた月明り』のオファーが来た。キム・ユジョンは17歳になっていた。
このドラマでキム・ユジョンは、男装の内官ホン・ラオンになりきり、パク・ボゴムが演じたイ・ヨンとの秘密めいた恋愛を見事に演じきった。こうして彼女は女優として自信をつかむことができた。
キム・ユジョンは常に向上心を忘れない。そのおかげで、今では演技力が優れた大人の女優として高く評価されている。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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