テレビ東京の韓流プレミアで放送中の『帝王の娘 スベクヒャン』は、12月5日で第30話を迎えた。全72話なので、物語は中盤に入ってきた。
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ソルラン(ソ・ヒョンジン)とソルヒ(ソウ)の姉妹は、まさに対照的な人生を歩んでいる。
本来は、貧しくつつましく生きてきた2人。それなのに、ソルヒはまんまと百済(ペクチェ)の王女になりすまし、人をあざむいて優雅な生活を送っている。
一方のソルランは百済の密偵となり、王女の身代わりとなって高句麗の人質になっている。彼女自身が正真正銘の王女なのに、その事実は本人さえ知らず、彼女は「偽の王女」に扮している。この「ヒロインの入れ替え」が『帝王の娘 スベクヒャン』の前半のツボになっていた。
それが、中盤に入ってくると、どう物語が変化していくのか。
「本当の王女」に気が付いて一番動揺していくのがソルヒだ。
なぜなら、ソルランの真の姿を武寧王(ムリョンワン)が知った段階でソルヒの人生は終わる。国王を欺いた大罪を問われて、彼女は無惨に処刑されるしかない。
それがわかっているから、ソルヒはなにがなんでも「真相」を国王に知られないように暗躍していく。
ワル知恵が働くソルヒのことだから、次から次へと嘘を上塗りしていくことだろう。
それに対して、ソルランがどう機敏に動いていくか。つまり、「欺きとおす妹」と「真相を突き止める姉」という構図が、『帝王の娘 スベクヒャン』の中盤の鍵となる。
そのとき、一番重要なのが、チョ・ヒョンジェが演じる太子ミョンノンの動向だ。思慮深い彼が姉妹の対決にどう関わってくるのか。それによって、物語が縦横に変化していくはずだ。加えて、ミョンノンとソルランの恋の行方もとても気になる。
こうして中盤に入ってますます物語が波乱万丈になっていく『帝王の娘 スベクヒャン』。登場人物がみんな生き生きしていて興味深く、スリル満点の展開にも本当にワクワクさせられる。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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