ドラマ『私の解放日誌』でのソン・ソックは本当に味わい深かった。謎めいた「ク」という男を演じ、無口に酒ばかり飲んでいた。
【写真】『私の解放日誌』で存在感爆発!韓国エンタメ界は「俳優ソン・ソック」ブーム真っ最中!
「一体、どんな素性の男なのか」
誰もがそう思いながら『私の解放日誌』を見ていた。
ドラマも後半になると、「ク」の過去の仕事がどんどん明らかになり、結局はその仕事に戻っていくのだが、ドラマ全編を通してソン・ソックの渋い演技に魅了された人も多かったことだろう。
そんなソン・ソックが、『私の解放日誌』の前に出演したドラマが『D.P. -脱走兵追跡官-』であった。
主役はチョン・ヘインで、ク・ギョファンやキム・ソンギュンがメインで出演していた。軍隊の中で脱走した兵士を市中で見つけていくドラマだ。
この中でソン・ソックは、補佐官のイム・ジソプを演じていた。
これが、本当に情けない性格の男なのである。上官なのに骨っぽいところがまったくなかったのだ。
しかも、任務にも忠実とはいえず、趣味のテニスのことばかり考えている。こんな上官がいたら、部下は苦労させられるだろう。案の定、ジソプは部下に責任をなすりつける男で、上の人間には卑屈にこびへつらっていた。
実際、軍隊の中で出世することが最大の望みになっている。そのためには、他人を踏み台にするようなタイプだ。
こんな情けない役をソン・ソックはニヤニヤ演じるのである。完全に、嫌われキャラになってしまっていた。
もし『私の解放日誌』を先に見ていたら、「エッ、これがあのソン・ソックなの?」と拍子抜けしてしまうだろう。
あの謎めいた「ク」のイメージはどこへ行ったのか、と。
しかし、終盤になると、イム・ジソプはただの情けない男ではなかった。肝心なところで男気を見せるのである。その場面を実際に『D.P. -脱走兵追跡官-』で見れば、ソン・ソックのファンは留飲を下げるかもしれないが……。
『D.P. -脱走兵追跡官-』はシーズン2の制作が決定している。再びソン・ソックが出演するのかどうか。今からとても気になっている。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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