ソン・ジュンギは、ドラマで好感を持てる主人公を数多く演じてきた。それだけに、視聴者も気持ちよくソン・ジュンギが扮するキャラクターに感情移入ができた。
しかし、最新作の『ヴィンチェンツォ』はまったく違う。
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とにかく、主人公の人物像があまりに異色だ。なにしろ、『ヴィンチェンツォ』は、韓国に帰ってきたマフィアの顧問弁護士が悪をもって悪を制するというストーリーだ。必然的に、ソン・ジュンギは「悪の世界」にどっぷりとつかる役を演じる。いわば、今までとまったく違うソン・ジュンギがドラマを彩っていくことになるのだ。
まずはストーリーの設定を見てみよう。
ソン・ジュンギが扮する主人公のヴィンチェンツォ・カサノは、イタリア・マフィアの世界で活躍する弁護士だった。とはいえ、彼のボスが世を去ってからは内紛が起こり、結局は裏切られてしまった。
しかし、韓国に帰ってきたヴィンチェンツォ・カサノには特別な狙いがあった。それは、ビルの地下で眠っているワケありの金塊を奪い取ろうというミッションだった。
ここから、ヴィンチェンツォ・カサノがダークヒーローとして壮大な戦いに挑んでいき、スケールが大きい物語が縦横無尽に動いていく。
もともと、ヴィンチェンツォはマフィア流のスタイルでワルをつぶしていくのだが、弁護士だけに、むやみに暴力的になるのではない。インテリジェンスを生かしながら巨大な権力に挑んでいくのだ。しかも、報復劇という痛快さが物語をだんぜん面白くしている。
もちろん、共演陣もすばらしい。
チョン・ヨビン、2PMテギョン、ユ・ジェミョンなどがソン・ジュンギと一緒にドラマを盛り上げている。
そして、『ヴィンチェンツォ』は韓国で放送と同時に大評判となり、社会現象を巻き起こすほどの人気を呼んだ。やはり、ソン・ジュンギの主演ドラマはいつも素晴らしいが、今回の『ヴィンチェンツォ』も別格な出来栄えだった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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