『チャングム』は史実とココが違う!! 登場キャラ別に徹底分析!!

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『宮廷女官 チャングムの誓い』は2003年から2004年にかけて韓国MBCで放送された傑作時代劇であり、日本でも韓国時代劇のブームを呼ぶほど大評判になった。

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このドラマをきっかけにして、朝鮮王朝のことに興味を持つ人が増え、『宮廷女官 チャングムの誓い』は朝鮮半島の歴史を知る上でとても重要な役割を果たした。

とはいえ、『宮廷女官 チャングムの誓い』というドラマは王宮の暮らしぶりを克明に再現してくれたのだが、人物の設定に関しては、あまり史実には合っていなかった。つまり、キャラクターはかなりフィクションで作られていたということなのだ。

そうした具体例を挙げてみよう。

『宮廷女官チャングムの誓い』(写真=2003-2004 MBC)

史実と違う登場人物

・チャングムのケース

主人公のチャングムは実在の人物であり、朝鮮王朝の歴史を詳しく記した『朝鮮王朝実録』にもチャングム(長今)が登場する。しかし、その記述は合計10カ所くらいであり、職務の説明はされているが、どういう人物でどんな人生を送ったかということに関しては記述がない。また、医女であったことは間違いないが、料理人でなかったことは明らかだ。つまり、チャングムは実在だけは確認されるが、人物像は98%は創作だったと思われる。

・中宗のケース

『宮廷女官 チャングムの誓い』ではイム・ホという俳優が11代王の中宗(チュンジョン)に扮していた。ドラマでは、実に立派な国王として描かれていて、政治においても有能に仕切っていく場面が設定されていた。しかし、実際の彼は、優柔不断な国王であり、政治的に業績もほとんどなかった。ドラマでは中宗をすばらしい国王のように描きすぎているが、実際は違かったのだ。

・文定王后のケース

ドラマと史実でまったく人物設定が異なっていたのは、中宗の妻であった文定王后だ。『宮廷女官 チャングムの誓い』では文定王后は品のいい王妃として登場することが多かった。しかし、実際の文定王后は血がつながっていない息子の仁宗(インジョン)を毒殺した疑いが濃い女性で、典型的な悪人だった。

以上、実在の人物として描かれた3人にしても史実と違うので、他の登場人物も実際の歴史に近い人はいない。このように、『宮廷女官 チャングムの誓い』はフィクションの割合がきわめて高い時代劇だった。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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