『100日の郎君様』ホンシムはなぜ世子イ・ユルへの想いを抑えるのか

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NHKで放映中の韓国時代劇ドラマ『100日の郎君様』。タイトルに入っている「100日」というのは、ウォンドゥクとホンシムが過ごした「かりそめの夫婦生活」の期間を表している。

その「100日」は、ウォンドゥクとホンシムにとって悩みが多かったが、同時に2人の愛を徐々に確認しあう成長の期間でもあった。

なにしろ、2人はまったく境遇が変わってしまったからだ。

ド・ギョンスが演じたウォンドゥクは、もともと世子(セジャ)のイ・ユルだった。しかし、彼は陰謀にあって暗殺されそうになり、記憶喪失になって村で暮らすウォンドゥクになった。

【写真】『100日の郎君様』には『冬ソナ』女優が出演していた!!

一方、ナム・ジヒョンが扮するホンシムは、幼いころは高官の娘のユン・イソだった。しかし、悪徳高官によって父親が殺され、ユン・イソは行方不明にならざるを得なかった。その末にホンシムに姿を変えたのだった。

イ・ユルとユン・イソは、幼いころには結婚を約束しあうほどお互いが好きだった。しかし、成人した後のウォンドゥクとホンシムになってからは、様々な苦悩を抱えて生きざるを得なかった。

ドラマは後半になって、ウォンドゥクがイ・ユルとして王宮に戻ってきた。そうなると、イ・ユルには世子嬪(セジャビン)もいるし、ホンシムとの愛を貫くことはできない。

ホンシムとしてはどれほど辛かったことか。ホンシムのことが忘れられないイ・ユルは、こっそり会いに来て、ホンシムに「お前が必要なんだ」と熱い思いを語るのだったが、彼女はその言葉を受け入れるわけにはいかない。身分があまりにも違いすぎるからだ。

イ・ユルは記憶喪失のまま王宮に戻ったが、ホンシムはそれをただ見送るしかなかった。こうした心情を、ホンシムを演じるナム・ジヒョンが哀愁を込めて表現していた。

(写真=tvN『100日の郎君様』ポスター)

ナム・ジヒョンは子役のときから達者な演技を披露して、評価が高かった。本当に表現力が豊かなのだ。しかも、経験が豊富という意味でも信頼できる女優である。

『100日の郎君様』は、終盤に向けてホンシムが胸の痛みをどのように表現していくのだろうか。ナム・ジヒョンの演技に大いに注目したい。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)
 

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