テレビ東京の韓流プレミアで6月19日から放送されている『不滅の恋人』。このドラマが描く時代は、歴史的な背景から見ると1450年代前半だ。ドラマで激しく対立するイ・ガンは首陽大君(スヤンデグン)のことで、イ・フィは安平大君(アンピョンデグン)に該当する。
この2人は本来なら1歳違いの兄弟だった。
父親は史上最高の名君と呼ばれた4代王・世宗(セジョン)だ。彼の長男は文宗(ムンジョン)として即位している。
つまり、二男の首陽大君は王位に就くことができないのだが、野心家の彼は兄が病弱だったので執念を燃やした。
一方の安平大君は文宗の補佐役を自任していた。
結局、2人の王子の力が大きくなるにつれて、彼らのまわりには人が集まり始めた。そして、2人がライバル的な関係になると、宮廷には首陽大君派と安平大君派ができて、激しく対立するようになった。
そうした歴史的な事実をベースにして、『不滅の恋人』のストーリーが作られている。
ドラマの中でイ・フィに扮しているのがユン・シユンだ。彼は武闘派の兄(イ・ガンのことでチュ・サンウクが演じている)と対立しながら芸術的なセンスを持った王子として凛々しい生き方を見せてくれる。
そのキャラクターはユン・シユンにピッタリだった。彼はヒロインのチン・セヨンとラブロマンスを繰り広げるが、その場面は危機一髪の連続だった。
そういう困難な局面で耐え忍ぶのが『不滅の恋人』が描く究極の恋愛であり、ユン・シユンが迫真の演技でスリリングな場面を次々に見せてくれる。
それだけに、『不滅の恋人』では特にユン・シユンの演技に大いに注目したい。
(文=康 熙奉/カン・ヒボン)
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