日本ではU-NEXTで配信されている『瑞草洞<ソチョドン>』は、序盤からとても面白い展開になっている。
物語の舞台のソウル・瑞草洞(ソチョドン)は、法律事務所がとても多いところだ。その中のヒョンミンビルにある法律事務所に勤務しているアソシエイト弁護士(給料をもらう勤め人)の5人が、このドラマにメインで登場してくる。
【関連】『瑞草洞<ソチョドン>』が描くリアルな日常、弁護士5人のタイプを先取りチェック
順に言うと、アン・ジュヒョン(演者イ・ジョンソク)、カン・ヒジ(演者ムン・ガヨン)、チョ・チャンウォン(演者カン・ユソク)、ペ・ムンジョン(演者リュ・ヘヨン)、ハ・サンギ(演者イム・ソンジェ)である。
この5人は毎日一緒にランチを食べる間柄だ。みんな有能で個性が強い。しかし、アン・ジュヒョンとカン・ヒジの仲は微妙だ。それには理由がある。
前任者の引き継ぎとして新しくランチ会に入って来たカン・ヒジは、以前香港でアン・ジュヒョンと会っているのに、その過去を完全に否定されてしまったのだ。アン・ジュヒョンは彼女に「会ったことがない」と即座に断言する始末だった。
すっかり気分を悪くしてしまったカン・ヒジ。しかも、2人は同じ訴訟案件でも対立する立場になり、法律の解釈をめぐってよけいに関係が悪化した。
とはいえ、ドラマのこういうスタートはよくあること。『瑞草洞<ソチョドン>』は主人公2人が最悪の出会いから始まりながら徐々に惹かれあっていく、という通常のパターンを踏襲している感じだ。
気が強いヒロインを演じさせたら、ムン・ガヨンの個性がひときわ輝いていく。彼女は新人弁護士のカン・ヒジに扮して、自己主張の強い雰囲気をたっぷりと見せてくれた。
一方のイ・ジョンソクも、理路整然とした説明を繰り返すアン・ジュヒョンを頼もしく演じていた。まさに「立て板に水」とは、このキャラクターのことを言うのだろう。
心にガードを作ってカン・ヒジを寄せ付けないアン・ジュヒョン。そこを強気なカン・ヒジがどう攻めるのか。そのあたりが『瑞草洞<ソチョドン>』の大きな見どころになっている。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
■【関連】U-NEXTで配信中の話題作『瑞草洞』で見せた成熟と深み、イ・ジョンソクが歩んだ成長の軌跡
前へ
次へ