誰にとっても「自分の人生を変えてくれた恩人」がいる。キム・スヒョンの場合は、それが間違いなくペ・ヨンジュンであったことだろう。
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なにしろ、ペ・ヨンジュンはドラマ『ドリームハイ』のプロデューサーとしてキム・スヒョンを抜擢した人なのである。しかも、多くの俳優を抱えたキーイーストの責任者としてキム・スヒョンの成長を支えてくれた。そのことをキム・スヒョンはいつも感謝していた。
そんなキム・スヒョンが主演した映画『シークレット・ミッション』(韓国の原題は『隠密に偉大に』)のVIP試写会がソウル市内で開催されたのは、2013年5月27日のことだった。そのときの記者会見でキム・スヒョンは撮影時のエピソードを聞かれてこう答えている。
「撮影現場のシーンでは、殴られたり倒れたりといろいろありますが、冬だったので寒くて空気も乾燥しており、そのせいで（肌などが）ひび割れたりしていました。役作りで苦労したことは、アクションシーンをこなすことでした。撮影に入る6カ月前から、アクションスクールに通いながら練習してきました。最後の撮影シーンは、冷たい雨の中でのアクションだったのでからだが思うように動かなくて、少し悔しい部分もありますが、初めての挑戦だったので、とにかく興味深くて楽しかったです」
さらに、キム・スヒョンはVIP 試写会の出演者たちによる打ち上げと彼が所属するキーイーストの俳優たちとの交流会に参加した。その場でキム・スヒョンは、多くの称賛を受けた。その中でペ・ヨンジュンにかけられた言葉が忘れられなかった。
「キーイーストの所属俳優の方々がたくさん来てくださり、本当に嬉しかったです。特に、飲み会に参加すると、ペ・ヨンジュンさんから『この映画はうまくいくよ。成功の兆しが見えるからね。映画を見ていた人たちの反応も上々だった。心配しなくても大丈夫』と声をかけられました。感激しましたし、乾杯までしてくださいました。本当に幸せでした」
こうした言葉を見ても、キム・スヒョンにとってペ・ヨンジュンがどれほど偉大な存在であったかがよくわかる。
文＝康 熙奉（カン・ヒボン）
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