『トンイ』で仁顕王后に優しさを見せる粛宗は現実にどこまで冷酷だったのか

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時代劇『トンイ』において、粛宗(スクチョン/演者チ・ジニ)は廃妃にした仁顕(イニョン)王后(演者パク・ハソン)をとても気遣っていた。仁顕王后は王妃から降格になってから、木綿の白いチョゴリを着て粗末な家に住んでいたが、粛宗は高価な絹の衣装や反物を名前も明かさず彼女に届けている。

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しかし、仁顕王后は贅沢を受け入れることができず、貧しい人たちに寄付するように、従っている宮女たちに申し付けていた。

『トンイ』では、粛宗が本当に優しい国王であるかのように描かれていた。これはあくまでもドラマの話であって、現実の歴史を見ると、粛宗は仁顕王后に対してとても冷酷だった。

まず、1689年に粛宗は重臣たちを前に、仁顕王后のことを徹底的に罵倒して廃妃を命じた。実際に仁顕王后が王宮を追われて立ち去る時も見送りもせずに突き放していた。

当時、粛宗は張禧嬪(チャン・ヒビン/演者イ・ソヨン)を心から寵愛しており、彼女のことしか目に入らなかった。その反動が出ていて、粛宗は仁顕王后が粗末な家で暮らしていても経済的にほとんど援助しなかった。そこまで冷たかったのである。

『トンイ』
『トンイ』でチ・ジニが扮した粛宗とパク・ハソンが演じた仁顕王后

粛宗の立場

粛宗のわがままな性格が出ていた、としか言いようがない。彼は帝王学を学んで13歳で国王になったのだが、母親の明聖(ミョンソン)王后から甘やかされて育ったので、とても自己中心的になっていて、好き嫌いの感情も激しかった。

ゆえに、廃妃にした仁顕王后のことを顔も見たくないほど嫌っていたのだ。そういう感情が露骨に出てしまい、一時期は仁顕王后を完全に見捨てていた。

それなのに、粛宗はなぜ5年後になって再び仁顕王后を王妃に復帰させようとしたのか。

張禧嬪に対して愛が完全に冷めてしまったこと、そして、トンイ(演者ハン・ヒョジュ)を愛するようになったことがとても大きい。状況に応じて粛宗の立場はこれほど変わってしまったのである。このように彼は、王宮の者たちを完全に振り回していた。

文=康 熙奉(カン・ヒボン) 

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