『トラウマコード』のイ・ドユン監督が、10年以上の付き合いがある俳優チュ・ジフンに対して深い信頼を表明した。
Netflixシリーズ『トラウマコード』を演出したイ・ドユン監督は、1月23日午前、ソウル市鍾路区三清洞のカフェでインタビューを行った。この場には国内の取材陣が参加し、作品について語り合った。
『トラウマコード』は、戦場を駆け回った天才外科医ペク・ガンヒョク(演者チュ・ジフン)が、有名無実化していた中症外傷チームを蘇生させるために赴任し、繰り広げられる痛快な物語を描いたドラマである。同名の人気ウェブ小説とウェブ漫画を原作にドラマ化された。
本作で主人公を務めたチュ・ジフンとイ・ドユン監督は、2014年の映画『コンフェッション 友の告白』で監督と主演として初めて出会った。『コンフェッション 友の告白』がイ・ドユン監督の長編デビュー作だったこともあり、2人は10年以上にわたる親しい兄弟のような関係を築いてきた。本作の演出も、まず出演を決めたチュ・ジフンの提案によって実現した。
イ・ドユン監督は、チュ・ジフンが演じたペク・ガンヒョクについてこう語っている。
「恐れ多いが正直に言えば、原作のペク・ガンヒョクよりも、チュ・ジフンが演じたペク・ガンヒョクのほうがよりペク・ガンヒョクらしいと思う。最初は悩んだ。自分の前作の雰囲気とは合わないが、なぜ提案してきたのかと。考えてみると、彼自身が『これは自分に合っている』と感じたのだろう。彼自身が演じることで活かせる部分が見えたのだと思う。彼から『人間関係を表現するのが監督の得意分野だと思う』と言われて、アクションやコメディの部分は他のスタッフと一緒に作れば良いと提案された」
続けて監督は、「原作よりも、チュ・ジフンが演じたペク・ガンヒョクの方が少し“鼻持ちならない”感じがある。それが逆に大きな魅力として映る。近所で成功している兄貴が自分の味方なら心強いが、敵にとっては非常に厄介な存在であるように、そうした部分をよりよく表現してくれたと思う」と評価したのだった。
また、「製作発表会でも似たようなことを言ったが、軽い冗談で『鼻持ちならない』と言ったら、夜に彼とビールを飲むとき、『良かったよ』とか『個人的な感情を見せるな』なんて言われた」と笑いを誘った。
Netflixオリジナルシリーズ『キングダム』で海外ファンからも愛されてきたチュ・ジフン。本作『トラウマコード』がNetflix初の韓国医療ドラマであることに加え、世界的ヒット作『イカゲーム2』の後に公開されることから、グローバルでの成功にも期待が寄せられている。
それに関してイ・ドユン監督はこう語っていた。
「良いタイミングで公開されるので、期待しないと言えば嘘になる。ただ、初作品のときのトラウマもあって、淡々と待つようにしている。この作品には私にとって特別な意味がある。この作品を通じて、より広い視点を持つ監督になれたことが証明される場でもある。期待しつつも、『ここまで来ただけでも良くやった、後悔はない』という気持ちで待っている」
さらに、「チュ・ジフンは多くのアドバイスをしてくれる。Netflixのオフィスには『キングダム』の部屋があり、そこで会議をすると龍袍を着たチュ・ジフンが睨みつけてくるような感じで、まるで占いの館に入った気分になる」と冗談を交えた。
また、チュ・ジフンとの関係に関してこう語っていた。
「彼とは非常に親しい関係なので、インタビューのために作品を見て多くの意見をくれる。『良い作品だ』『上手く作った』と言われることは、主演俳優からはなかなか得られない言葉だ。彼がいるから10年も続けてこられた。弟ではあるけれど、頼りになる友人だ」
最後に監督は「彼と会うとよくからかわれる。今回の作品が公開されたら『感じるだろう』と言ってくる。多くの変化を感じるはずだと言われる。正直なところ、彼と一緒にやりたい物語が本当にたくさんある。それが次の原動力になれば嬉しい」と締めくくった。
『トラウマコード』は1月24日からNetflixで配信されている。
(記事提供=OSEN)
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