天才子役から美しき女優へ。キム・ユジョンはいかに成長してきたのか

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『雲が描いた月明り』で主人公のイ・ヨンに愛されるホン・ラオンに扮したキム・ユジョン。

1999年生まれの彼女は、『雲が描いた月明り』を撮影時には17歳だった。子役時代から有名だったが、すっかり美しい女優に成長していた。

キム・ユジョンが子役としてデビューしたのは4歳のときだった。映画『親切なクムジャさん』で拉致された子供の役に扮していた。

そのときは撮影現場が怖くて、セリフも言えずに泣いてばかりいた。

しかし、出演作が次々と決まっていった。『イルジメ(一枝梅)』『トンイ』『太陽を抱く月』……。人気となった作品で重要な子役を演じた。

キム・ユジョンは特に、『トンイ』のイ・ビョンフン監督から多くのことを学んだ。

「他の俳優の方々はイ・ビョンフン監督と仕事をするのは大変だと言いますが、その分、学べることも多いんです。監督は私に発声も教えてくださいました」

キム・ユジョンはイ・ビョンフン監督が「芸能界で一番の先生だった」と言う。

ドラマ『雲が描いた月明り』制作会見時のキム・ユジョン


彼女はなぜか時代劇の出演が続いた。それは、メリットも多かった。

「時代劇に出ると歴史についてもっと学ぶことができます」

そう彼女が言う通りだ。

「撮影のためにどうしても授業を抜ける場合が多いのですが、時代劇をすれば歴史に関する本をもっと読むようになります」

キム・ユジョンにとって、時代劇は歴史の授業でもあったのだ。しかし、言葉づかいなどが難しいのも確かだ。

「『太陽を抱く月』の第1話が放送されたときは落ち込みました。私の演技に足りないところが多かったんです」

「インターネットでも『下手だ』という評が出ました。でも第2話が放送されてからは、視聴者の方々が少しずつ認めてくださいました」

認められたことが本当にうれしかったというキム・ユジョン。彼女は子役として作品ごとに大人顔負けの演技をするようになった。

しかし、気になることがあった。

大人の女優としてすばらしい演技力を備えたキム・ユジョン当時は「子役は大成できない」というジンクスがあったのだ。

そのことで苦しんだ時期も続いた。

「ある方がおっしゃってくださったのですが、『子役から始めて大人の俳優になった人は年に比べてずっと先に進んでいる。しかし、20代なのにおばさんみたいになったりするから、君も気をつけなければならないよ』と」

この言葉が忘れられないというキム・ユジョン。

しかし、何も迷うことはない。ジンクスを気にせず、自分が信じた道をひたすら行けばいいのだ。

そんな彼女に待っていたのは『雲が描いた月明り』のオファーだった。

キム・ユジョンは男装の内官になりきり、イ・ヨンとの秘密めいた恋愛を見事に演じきっていた。彼女は常に向上心を忘れない。

「1人でテレビを見たり、他の俳優の演技を見ると、『あの人たちはあのように演技をしているのに、私は何をしているのだろうか』と思ってしまうんです」

もはや彼女は子役を卒業し、大人の女優としてすばらしい演技力を備えている。そのことを『雲が描いた月明り』が立派に証明した。

(文=康 熙奉/カン・ヒボン)

◇キム・ユジョン プロフィール
生年月日:1999年9月22日生まれ
星座:おとめ座
デビュー:2004年
出身校:高陽芸術高等学校 演技科卒業

☆主な出演作
『宮』(ドラマ、2006年)
『一枝梅』(ドラマ、2008年)
『風の絵師』(ドラマ、2008年)
『善徳女王』(ドラマ、2009年)
『トンイ』(ドラマ、2010年)
『階伯』(ドラマ、2011年)
『太陽を抱く月』(ドラマ、2012年)
『秘密の扉』(ドラマ、2014年)
『雲が描いた月明り』(ドラマ、2016年)

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