Prime Videoで配信されている『グッドボーイ』。物語の中盤に入ってからも、勧善懲悪タイプのドラマが快調に進んでいる。とにかく、シンプルでわかりやすいドラマだ。
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コンセプトは「かつてメダリストのスポーツ選手が警察官になって巨悪と徹底的に闘う」。その際には自分の得意種目の才能をいかんなく捜査に生かしている。そういう基本路線が明確になっているから、ストーリーにブレがなく、視聴者もドラマにまっすぐ没入できる。その爽快さが大きな魅力だ。
キャラクターも適材適所に配置されている。警察署の中で強力特捜チームを組んでいるのは5人だ。
〇パク・ボゴムが演じるユン・ドンジュはボクシング選手で金メダリスト。強力特捜チームでは無鉄砲な行動ばかりして顰蹙(ひんしゅく)を買っている。しかし、憎めない。
〇キム・ソヒョンが扮するチ・ハンナは射撃選手で金メダリスト。強力特捜チームの紅一点で父親は殉職した元警察官。
〇イ・サンイが演じるキム・ジョンヒョンはフェンシング選手で銀メダリスト。強力特捜チームでは頭脳的な捜査で一目置かれている。本当は裕福な御曹司でもある。
〇ホ・ソンテが扮するコ・マンシクは、レスリング選手でアジア大会の銅メダリスト。強力特捜チームのトップで、コワモテだが根は優しい。
〇テ・ウォンソクが演じるシン・ジェホンは陸上競技の投てき選手。強力特捜チームでは怪力を発揮しているが、ひたすら出世をめざしている。
以上のメンバーが標的にしている巨悪は、関税庁職員のミン・ジュヨン(オ・ジョンセ)だ。この男は公務員の立場を利用して密輸で大儲けしている。しかも、残忍な手口で仲間を集め、恐怖政治で組織を束ねている。本当に憎むべきワルなのである。
それだけに、強力特捜チームがミン・ジュヨンを追い詰めると、見ていて喝采を送りたくなる。しかし、敵も本当にしぶとい。裏で人脈を駆使して延命をはかっており、その狡猾さは恐ろしいほどだ。
それでも、対立構造がハッキリしている。最後はユン・ドンジュの「怒りの拳」が炸裂して巨悪を倒してくれるに違いない。なにしろ、ユン・ドンジュには親友を殺された恨みがあるのだ。なにがなんでも仕返しをしなければならない。彼の壮絶な復讐戦からは絶対に目が離せない。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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