韓国ドラマ史の中で「ラブコメの金字塔」という最大級の称賛を受けている『私の名前はキム・サムスン』(2005年)。愛嬌のある「ぽっちゃりヒロイン」を演じていたのがキム・ソナだった。御曹司を演じたヒョンビンとの相性もとても良かった。
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キム・ソナはヒロインを演じるにあたって8キロも体重を増やし、あえて太めのスタイルでユニークなパティシエに徹した。
今までの韓国ドラマにはなかった独特な高揚感を見せるキャラクターだったが、それが大当たりして、キム・ソナは『私の名前はキム・サムスン』で一世を風靡した。まさに、その後の韓国ドラマの「ラブコメ多作時代」を牽引したスターであった。
ここまでビッグになってしまうと、その後の演じ方が難しくなるのだが、キム・ソナは2011年に放送されたドラマ『女の香り』で役作りを絶賛されて、SBS演技大賞の女性最優秀賞を獲得した。このように、トップ女優としての貫禄を存分に見せてくれたのだ。
2017年には『品位のある彼女』で欲望にとらわれた介護士パク・ボクジャ役を演じ、ミステリアスな雰囲気を存分に出していた。
その後も、『シークレット・ブティック』(2019年)、『The Empire:法の帝国』(2022年)、『仮面の女王』(2023年)などで抜群の存在感を発揮している。特に、『仮面の女王』では立場が弱い人を弁護する人権弁護士に扮して圧倒的な演技力を見せていた。
2024年には再び『私の名前はキム・サムスン』に光が当たった。韓国のオンライン動画サービスWavve(ウェーブ)がスタートさせた「New Classicプロジェクト」の中で『私の名前はキム・サムスン』の2024年バージョンが公開されたのだ。
現在の視聴トレンドを反映して、既存の16部作を60分の8部作に再構成されている。画質と音質がアップグレードされており、まるで最新作のようなテイストになっていた。
話題が尽きないキム・ソナだが、2025年1月には有力事務所のY1エンターテイメントと専属契約を結んでいる。これからの活躍がさらに期待されている。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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