テレビ東京の韓流プレミアで放送されてきた『コッソンビ 二花院(イファウォン)の秘密』は、4月29日に最終話となる第18話がオンエアされた。終盤になって、ドラマはめまぐるしく動いた。
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重体だった暴君イ・チャン(演者ヒョヌ)が蘇生したことで、カン・サン(演者リョウン)の即位は水泡に帰した。これにより、チョン・ユハ(演者チョン・ゴンジュ)は重大な危機に陥る。母である妓楼の女将がユハを庇って命を落とし、さらにユハ自身も囚われの身となった。
一方、イ・ソルの「番人」キム・シヨル(演者カン・フン)も苦悩していた。愛するユン・ホンジュ(演者チョ・ヘジュ)が、かつて自分が殺めたチャン・テファ(演者オ・マンソク)の息子の婚約者だったことが発覚したのだ。しかも、真実を知ったホンジュに糾弾され、キム・シヨルは耐え難い苦しみを味わう。
そして、イ・チャンとその腹心のチャン・テファは、ますます凶悪さを増す。だが第17話では、キム・シヨルとチャン・テファの直接対決が繰り広げられ、激闘の末にシヨルが勝利し、テファは命を落とした。彼もまた、暴君に従った悲しき存在であり、非道な行為の果てに自滅してしまった。
とはいえ、最大の悪であるイ・チャンは健在で、物語は緊迫感を増していく。処刑寸前のユハを助けるため、カン・サンは命懸けで王宮へ向かう。
結局、カン・サンは父を殺して王位に就いたイ・チャンと直接対決に臨む。剣術に勝るカン・サンはイ・チャンを屈服させたのだが、イ・チャンはカン・サンの刀を取って自分の腹を刺した。そうやって彼は無惨な形で絶命したのである。
こうして宿願を果たしたカン・サンだが、王位に固執せず、異母兄弟であるユハに任せた。 それは、「民衆のための政治を高い理想で実現してくれるのがユハだ」と考えたからだった。王位は1つしかないし、一番望ましい人が就くべきだ…そういう意図で、カン・サンはユハに王位を譲った。
「政治は己の権力欲を満たすためのものではなく、人々を幸せに導くものだ」
その根本のことを、『コッソンビ 二花院(イファウォン)の秘密』は終盤を通して強く伝えてくれた。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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