「今までで最も大変な作品…」『おつかれさま』撮影監督が明かすドラマの舞台裏

2025年04月08日 作品情報 #Netflix
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IU、パク・ボゴム、ムン・ソリ、パク・ヘジュンといったキャストの演技力、脚本家イム・サンチュンの緻密なストーリー、キム・ウォンソク監督の細部に宿る演出力が評価されているNetflixオリジナルシリーズ『おつかれさま』。

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4月8日、繊細な作業でその世界観を支えたチェ・ユンマン撮影監督の一問一答が公開された。

Q. 初めて脚本を読んだときの感想は?

「脚本を読んで、母のことをたくさん思い出しました。亡き母の人生が重なって見え、読みながら何度も込み上げてきたのを覚えています。撮影監督としては「これは本当に大変だ、容易ではない」と思いました」

Q. 撮影コンセプトはどのように決めたのですか?

「撮影コンセプトは主に絵コンテを制作しながら決まっていきました。脚本自体が過去と現在を行き来する構成だったため、過去と現在で質感を変えるべきか、それとも統一するか、という点が主な議論の対象でした。また、親世代の貧しい暮らしをどう表現するかも大きな悩みでした。『あの時代の生活を誇張せず淡々と描き、あまりにも辛そうに見えないように』というのが最大の目標でした」

Q. 撮影や照明で重視したこと、ミッションがあったとすれば?

「常に意識していたのは『やりすぎないこと』でした。予算の大きな作品では視覚的に力を入れすぎてしまう傾向がありますが、『おつかれさま』ではなるべく平凡で親しみやすいビジュアルを目指しました。たとえて言えば、金や銀という素材で土の香りのする壺を作るような感覚ですね。そしてもう一つは、俳優たちの演技を最大限に活かすこと。カメラの技術的な制約で演技が損なわれないよう、動線に制限をかけず自然な演技を収めることを重視しました」

『おつかれさま』
(画像=Netflix)

Q. IU、ムン・ソリ、パク・ヘジュンといった俳優たちの年齢の変化や、多人数が同時に登場するシーンはどう撮影したのか?

「IUの一人二役、そしてIUからムン・ソリへと年齢を重ねる演出は、監督の演出力や俳優たちの演技、衣装やメイクチームによる時代考証のおかげで自然に表現できたと思います。ただし、多くの俳優が同時に登場する「群像シーン」が多かったため、それぞれの個性と集中力を損なわないよう、とにかく多く撮影するしかありませんでした。難しさはありましたが、この経験を通じて群像劇の撮影ノウハウを得られたと思います」

『おつかれさま』
(画像=Netflix)

Q. 美術・VFXチームとの連携は?

「複数の時代を描く本作において、美術やVFXとの連携は非常に重要でした。1960~70年代の時代劇に使えるロケーションが現存しないため、美術チームの用意したセットと、VFXによる後加工がなければ完成しなかったシーンも多々あります。撮影監督としては『セットを最大限に活かして撮影すること』、そして「VFXチームが処理しやすい映像を撮ること」に重きを置きました」

Q. 全国のロケ地やセットでの撮影で難しかった点、一貫したトーンを保つための工夫は?

「1つのシーンでも複数のロケ地で撮影することが多く、特に天候や光の質感を揃えることに気を配りました。例えば、グァンシク(演者パク・ボゴム)がエスン(演者IU)に会いに船から飛び降りて泳ぐシーンは、船上のシーンは釜山、防波堤に立つエスンは長興(チャンフン)で撮影されました。それぞれの場所の天気や光の質感を一致させるために細かく調整し、必要に応じてカラーグレーディングでトーンを揃える作業も行いました」

Q. キム・ウォンソク監督との仕事の感想は?

「『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』や『アスダル年代記』などでご一緒した経験があるので、今回の撮影でも息が合いました。細部に対する観察眼と準備の徹底ぶりは本当に尊敬すべきもので、多くを学ばせていただきました」

Q. 共演した俳優たちとの仕事の感想は?

「本当に光栄でした。素晴らしい俳優たちの演技を現場でいち早く目にすることができたのは、長い撮影期間の中で大きな慰めでした。またいつか、再び彼らとご一緒できることを願っています」

『おつかれさま』
(画像=Netflix)

Q. 最も印象に残った撮影シーンは?

「多くのシーンが印象的で、ドンミョンが亡くなった後にエスンとグァンシクが慟哭するシーンなど、選ぶのが難しいです。個人的には、エスンとグァンシクが家出した後に泊まる旅館での一夜のシーンが特に記憶に残っています。ワンシーン・ワンカットで彼らの感情をとらえるために多くのテイクを重ねました。

Q. 最後に『おつかれさま』の制作を終えての感想は?

「個人的には、自分のキャリアに一本の線を引くような、特別な作品を撮影する機会をくださったキム・ウォンソク監督に感謝しています。正直、これまでで最も大変な作品だったのですが、しばらくは出会えないかもしれない良いストーリー、素晴らしい俳優たち、そして韓国最高のスタッフたちとお仕事できたことが本当に良かったです」

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