『善徳女王』で壮絶に散ったピダムに扮したキム・ナムギルの演技にブルブル震える

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テレビ東京の韓流プレミアで放送されていた『善徳女王』は、11月27日の第62話で最終回を迎えた。このドラマは冒頭から壮大なスケールで古代の新羅(シルラ)が描かれていたが、後半はトンマン(イ・ヨウォン)とピダム(キム・ナムギル)の身分を越えたラブロマンスが主要なテーマになっていた。

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それにしても、ピダムは心からトンマンを愛していた。その気持ちはトンマンも同じだった。2人は相思相愛の関係だったのだ。しかし、あまりにも偉大になりすぎた「立場」が、2人の永遠の愛を許さなかった。

ピダムに関して言うと、彼を担いで権力を維持しようとした取り巻たちが、結局はピダムを騙して反乱に持ち込んだ。ピダムはトンマンを信じるつもりだったのだが、その気持ちを周囲の人間が悪用した。同時に、ピダムは最後までトンマンを信じ切ることができなかった。それが彼の生涯の不覚であったことだろう。

一方のトンマンはピダムを常に信頼していた。しかし、彼女の痛切な思いはピダムに届かなかった。むしろ誤解される局面を生んでいた。

そうなってしまったのも、トンマンが女王として「私」より「公」を優先しなければならなかったからだ。そのために2人は一世一代の愛を成就できなかった。

『善徳女王』のピダム
(写真=(C)MBC)

キム・ナムギルは忘れられない名演技

その果てにピダムは反乱の首謀者として、ついにトンマンの前で命を絶たれた。自分を捕らえようとする兵士たちに囲まれた中で、ピダムは必死になってトンマンの方に向かって歩んだが、数多くの矢を撃たれて力尽きた。本当に壮絶な最期だった。

こうしたピダムを、キム・ナムギルがスケールの大きい演技で表現していた。彼はピリピリするほどの緊張感を伴った場面を連続して演じていたが、本当にブルブル震えるほどの迫力を感じさせてくれた。

こうして『善徳女王』は終わりを告げた。ドラマ史上に輝くほどピダムの存在感が抜群だったし、キム・ナムギルは忘れられない名演技を随所に見せていた。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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