テレビ東京の韓流プレミアで放送されている時代劇『善徳女王』は、9月9日の第5話で、コ・ヒョンジョンが演じる妖女ミシルとチョ・ミンギが扮している真平王(チンピョンワン)の立場の違いが鮮明になっていた。
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このドラマではミシルがまるで新羅(シルラ)の女帝のように、思う存分に政治力を発揮していた。彼女の周りには実力を持った側近が集まり、国の権力をいかに維持するかを論議していた。
苦しい境遇だったのが真平王だ。彼はもともとミシルから軽んじられており、その王権の弱さを自分自身も知っていた。それゆえ、息子を立派に育てあげて次の国王にしたいという願いを持っていたが、3人の息子がこぞって早世してしまった。
まさに痛恨の状況であり、残っていたのは娘のチョンミョン公主(コンジュ)だけだ。真平王はチョンミョン公主に対して、「自分はミシルには敵わないけれど、せめてチョンミョンだけは守りたい」と決意を語っていたのだが……。
一方、ミシルとしては、真平王に息子がいないという事実が一番の強みになっていた。やはり国王の後継者問題が最大のポイントであり、そこで強権を発して主導権を取ろうというのがミシルの戦略だった。
本来、真平王は現役の国王として何でもできる立場なのだが、決断力がなさすぎてあまりに弱い。このように真平王が不利な状況の中で、双子として生まれたトンマンが中国から新羅に戻ってくることになった。
「王族に双子が生まれると男子の系統が絶えてしまう」
そういう言い伝えによって、トンマンは生まれてすぐ王宮から出されて侍女によって中国で育てられていた。しかし、母親代わりになっていた侍女が亡くなり、トンマンも母国に帰る決断をした。
彼女は果たしてミシルに牛耳られた母国の救世主になれるのか。弱い王権を背景にしてトンマンとミシルの壮絶な戦いが予感されたのが、『善徳女王』の第5話であった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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