今年の12月にNetflixで配信される予定の『イカゲーム』シーズン2に出演することが決まっているイム・シワン。彼が俳優として注目されたのは、2012年に爆発的な大ヒットを飛ばした『太陽を抱く月』だった。
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このドラマの序盤では、世子だったイ・フォンの少年時代をヨ・ジングが演じ、良家の娘ホ・ヨヌの少女時代をキム・ユジョンが扮していた。そして、ホ・ヨヌの兄でイ・フォンの学問の師匠ホ・ヨムの若き日を演じたのがイム・シワンである。端整な顔立ちが大評判になっていた。
その後、彼は『ミセン~未生~』の主役に抜擢された。出演者はワンインターナショナル営業3チーム課長オ・サンシクを演じるイ・ソンミン、鉄鋼チームの社員チャン・ベッキ役のカン・ハヌルなどがいて、イム・シワンは、営業3チームの社員チャン・グレに扮していた。
彼は囲碁の世界で成功することができず、高卒の資格しかないのにコネ入社で大手商社に入った。不慣れな職場で戸惑うばかりだったが、彼が会社にいられたのは、囲碁の知識を生かして難局を切り抜ける知恵があったからだ。
さらには、上司に恵まれた。オ・サンシクは、完全なワーカホリックだったが、人情味があってミスを繰り返すチャン・グレを温かく見守ってあげる。それに応えて徐々に真価を発揮するチャン・グレの成長が頼もしかった。
こうして、チャン・グレとオ・サンシクを中心にして、『ミセン-未生-』では社員同士の競争心、社内の辛辣(しんらつ)な派閥闘争、嫌みな新人いじめ、常態化するパワハラとセクハラ……などがドラマチックに描かれていた。
本当に脚本が優れているので、登場するエピソードの一つひとつが生き生きしていて、視聴者も大手商社の社内にまぎれこんだかのような気分になってくる。それほど『ミセン~未生~』にはリアリティがあり、見る人を動かすバイタリティがあった。
このドラマは2014年に制作されていて10年が経過している。その間にイム・シワンは俳優として大きく成長して、現在ではトップレベルの活躍を見せている。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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