ユニークな展開で人気を集める『Missナイト&Missデイ』。イ・ジョンウンと一緒に絶妙なくらいコミカルな演技で笑わせてくれるのがチョン・ウンジだ。
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彼女のハツラツとした存在感を見ていると、どうしても『応答せよ1997』を思い出してしまう。2012年に制作されたドラマだが、このときにヒロインを演じたチョン・ウンジは、まぶしいほど若い力がみなぎっていた。
そもそも『応答せよ1997』は、釜山(プサン)の高校に通う6人の同級生たちの1997年当時を中心的に描いている。その一方で、この高校の同窓会が2012年にソウルで開かれる。そして、1997年と2012年という2つの時代が同時進行のような形で展開されていく。
高校生たちは15年後にどう変わったのか、ということが興味深く対比されていた。特に、初恋の行方が気になった。意味深なのは、2012年の同窓会の中で『今日、1組のカップルが結婚を発表する』ということが説明される。いろんなカップルがいるわけで、果たして誰が結婚に至るのか。そんな興味も大きかった。
韓国ドラマは荒唐無稽で突拍子もない話のオンパレード、というのが面白さの秘訣でもあるが、『応答せよ1997』はどこにでも起こりうる身近な出来事が描かれていて、荒唐無稽なところはない。しかも、登場人物に多様性があって、出てくるキャラクターに引き込まれる。特に、初恋をめぐる男女の繊細な心の動きが描かれていて、見ている人たちを心地よくドキドキさせてくれる。
さらに、1997年という時代がポイントとなっている。韓国にとって1997年という年は大変だった。経済危機が起こって国中に失業者があふれた。それでも金大中(キム・デジュン)大統領が当選して、経済再建が加速していく。
さらに音楽界もアイドル路線が人気を集めていた時期だ。そういう意味で言うと、韓国社会が大きく動こうとしている時期をダイナミックに描いたのが『応答せよ1997』だったのだ。
ヒロインのソン・シウォンは、男子たちにまったく屈しない雄々しい性格の女子高校生。プロ野球チームのコーチを務める父との喧嘩も壮絶だった。そんなシウォンを演じたチョン・ウンジは、12年経った今も『Missナイト&Missデイ』で大活躍していて、まったく変わらないエネルギッシュな姿を見せてくれる。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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