死ぬほど笑い転げながら見ている『Missナイト＆Missデイ』。イ・ジョンウンとダブル主演しているのがチョン・ウンジだ。まさに「顔面演技の達人」という感じ。それだけ芸達者でありながら、歌が天文学的にうまい。あの美声には神が宿っている。
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そんなチョン・ウンジを見ていて、「帰って来たなあ」と感慨が深い。もちろん、追憶の先にあるのは『応答せよ1997』だ。
このドラマには悪人や犯罪がいっさい出てこない。あるのは、若者たちの友情と愛。ともすると平凡すぎるほどの日常だが、見ているだけでも温かい気持ちになる不思議な力を持つ。
見た目も言葉使いも釜山っ子になりきったチョン・ウンジやソ・イングクら俳優陣の魅力、興味津々なストーリー展開とマニアも唸らせた繊細な演出……とにかく制作レベルがきわめて高い。
そして、チョン・ウンジが演じるのがヒロインのソン・シウォンだ。アイドルの「追っかけ」に命をかける活発な女子高生で、H.O.T.のトニーの熱狂的なファン。彼を追いかけてソウルに上京し、自宅にまで侵入してしまう。
過激すぎる。男子たちにもまったく屈しない雄々しい性格で、プロ野球チームのコーチを務める父とは喧嘩ばかり。勉強にはまったく興味がないが、トニーに関する知識だけは博士レベルで、PC通信でファン小説の作家として活動。
その趣味を120％生かして大学へ進み、その後は放送局の構成作家として働いている。もちろん、トニーへの想いは変わらず、何とか仕事にH.O.T.を絡ませようとする。
そんなシウォンの同級生が、ソ・イングクが演じるユン・ユンジェだ。幼い頃に両親を亡くし、家族は兄と2人っきり。そんな兄弟の面倒を見てくれたのが、シウォンの家族だった。シウォンとは幼馴染で兄妹のように育ってきたが、やがて友情から愛情へ……。
『Missナイト＆Missデイ』に興味を持ったら、ぜひ『応答せよ1997』も見てみよう。そこでは、別人のような初々しいチョン・ウンジを見られるはずだ。
文＝康 熙奉（カン・ヒボン）
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