NHKのBSP4KとBSで放送されている『青春ウォルダム 呪われた王宮』は、物語が進むごとに展開が興味深く、早く先が見たいという気持ちにさせてくれる時代劇だ。
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主人公である世子(セジャ)のイ・ファン役を務めているのは、時代劇の名作として話題となった『花郎〈ファラン〉』で新羅(シルラ)の第24代王・真興(チヌン)王の役を演じたパク・ヒョンシクだ。ちなみに、パク・ヒョンシクが『花郎〈ファラン〉』で演じた真興王は実在していた人物だが、『青春ウォルダム』のイ・ファンは架空の人物なのである。
そのイ・ファンは、一度でも目にした文章や人物の履歴を瞬時に記憶してしまう能力の持ち主である。そんな世子の天才ぶりを完璧に表現してしまうのだからパク・ヒョンシクの演技は本当に素晴らしかった。
ドラマの中でイ・ファンは「呪いの書」によって自分も死んでしまうことに恐怖を抱いている。今後、イ・ファンがどう自分の運命を変えていけるのだろうか。パク・ヒョンシクの演技から目が離せない。
一方、『赤い袖先』で後に朝鮮王朝第22代王・正祖(チョンジョ)となる世孫(セソン)のイ・サンを演じたのがイ・ジュノ(2PM)である。
彼は『赤い袖先』で英祖(ヨンジョ)の孫(国王の正式な後継者)を立派に演じて評価を高めた。特に、重責がある立場を堂々と演じてドラマを引き締めており、『赤い袖先』の後に主演した『キング・ザ・ランド』でもキングホテル本部長のク・ウォン役で高い演技力を見せている。
それにしても、イ・ジュノが演じるイ・サンは、国王になる前から何度も命を狙われるという危険な目にあってきたが、聡明な彼は見事にその危機を乗り越えている。そうした綱渡りの人生をイ・ジュノは、強い決意を持った人物として描いていた。
『青春ウォルダム』のイ・ファンと『赤い袖先』のイ・サン……2人とも国王の正式な後継者になりながら、常に生命を脅かされていた。それほど苦しい境遇だったのだが、パク・ヒョンシクとイ・ジュノは苦難の日々を真摯に演じて好評を博した。
文=大地 康
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